【茅ヶ崎 観光スポットレポ】本村居村遺跡 - こんな所に重要文化財が!?茅ヶ崎市の歴史を語る貴重な資料が出土
断続的な調査で何度も遺跡のが発見された場所
観光ガイドには掲載されていないけれど、実は、地域の貴重な歴史的資料が見付かったという場所は全国各地に存在します。
今回ご紹介するのは、茅ヶ崎市の住宅街にある『本村居村遺跡』。
地元の方でさえも詳しく知らないかもしれない、超穴場のスポットです。
場所は、国道1号線の本村の交差点を404号線方面に曲がって、300m程茅ヶ崎病院方面に進んだ住宅地の一角。
都市計画事業の看板が立ててあり、新国道建設予定地との記載がありました。
この辺りの地域は、とても変わった地形になっていて気になっていたのですが、元々湿地帯だったそうでその名残でしょうか。
そんな場所に突如現れるのが、件の『本村居村遺跡』。
茅ヶ崎市の解説板が設置されているのが目印になっていますが、なければ「綺麗に耕された畑かな」と思ってそのまま通り過ぎてしまいそうです。
ここから出土した遺跡について、茅ヶ崎市のホームページに掲載されています。
この交差点周辺では過去に数度の発掘調査が行われ、その調査の中で、古代に文字が書かれた板状の木「木簡」が6点発見されました。木簡の形態は短冊形のほか桶底や折敷を二次利用したものなど複数あり、文書や習書などに使用されたものと考えられます。何らかの行事に際して作成された帳簿の情報など、作成された時代や地域の実態を知ることができ、本市の歴史を知るうえで欠くことのできない資料です。これらの木簡は平成27年6月に市の重要文化財に指定されました。
平成27年6月1日に、茅ヶ崎市の指定文化財に登録されたとのことです。
そもそも木簡とは、短冊状の細長い木の板で、紙がまだ流通していなかった時代から高い耐久性を持つ木片が荷札などの役割を果たしていたもの。『本村居村遺跡』出土の木簡は6点に及び、その数は神奈川県内でも最も多い数となっています。
こういった住宅街の一角から、そんなにたくさんの歴史的な遺跡が発見されたことが驚きですね!
この地域は、低湿地帯で水気が多かったことから良好な状態で発見されたのではないかということです。
また、木簡には、人名や地名、食べ物についての記載があり、行事の際に作成された食料支給の帳簿と考えられています。
形状は短冊状のものから、桶底や折敷を二次利用したものもあったとのことで、昔の人は物を大切にするSDGsな生活をしていたんだなぁ…と思いを馳せたりしました。
私たちが、今生活しているこの場所も、古の時代から代々いろいろな人が暮らしてきた場所だと考えると不思議な気持ちになりますね。
あなたのお住いのご近所にも、実は知らなかった歴史的スポットがあるかもしれませんよ。
いつものお散歩も、新しい発見をするためのアンテナを巡らせてみてはいかがでしょうか。
施設紹介
【本村居村遺跡】
■住所:〒253-0042 神奈川県茅ヶ崎市本村4丁目17−15
アクセス
茅ヶ崎駅北口から徒歩15分