【鎌倉 観光スポットレポ】鎌倉宮 - 静謐な境内で幽玄を感じる
境内で開催される薪能にも注目です
鎌倉市二階堂に【鎌倉宮】という神社があります。
この神社の祭神は、後醍醐天皇の皇子である護良親王です。
護良親王は後醍醐天皇の鎌倉幕府討幕の動きに呼応して幕府軍と戦い、大きく貢献しました。
その後、後醍醐天皇による建武の新政では征夷大将軍にも任命されましたが、足利尊氏と対立したことで捕らえられ、【鎌倉宮】の社殿の後ろにある土牢に幽閉されてしまいました。
中先代の乱の混乱のなかで、足利尊氏の弟である足利直義の命を受けた淵辺義博によって殺害されたそうです。
護良親王は鎌倉幕府滅亡〜中先代の乱という南北朝時代の動乱に翻弄されてしまいました。
ちなみに、因縁のある足利直義の墓所は【鎌倉宮】から近い距離にある『浄妙寺』にあります。
【鎌倉 観光スポットレポ】浄妙寺 - 美しい境内で穏やかな時間を過ごす
境内にはとても広い参道と、立派な本殿がありました。
毎年10月には境内で薪能が行われます。
薪能では野外に特設舞台を作って、そこで能と狂言の上演が行われます。
舞台の周囲にはかがり火が焚かれます。
幽玄な能の世界を楽しめますよ。
能は神に捧げる芸能ですので、薪能は日本各地の神社で開催されています。
湘南エリアだと、寒川神社の薪能は特に有名ではないでしょうか。
毎年8月に開催されています。
【鎌倉宮】での2022年の薪能は、10月6日・7日に新型コロナウイルス感染拡大防止のため無観客で開催されました。
本殿で行われたそうです。
上演の様子が11月18日からYouTubeで無料配信される予定だそうですので、みなさんもぜひご覧ください。
こちらが本殿です。
静謐な空気が漂っており、能のような幽玄さも感じられます。
境内には護良親王の弟の懐良親王ゆかりの梅の木もありました。
懐良親王は動乱の渦に巻き込まれていった兄にどのような想いがあったのでしょうか。
歴史の勝者と敗者、どちらにもそれぞれのドラマがあり、彼らの奮闘が現在に繋がっていると感じられます。
【鎌倉宮】はそのようなドラマに思いを馳せられる神社です。
みなさんもぜひ【鎌倉宮】をご参拝ください。
施設詳細
【鎌倉宮】
■住所:〒248-0002 神奈川県鎌倉市二階堂154
■拝観時間:9時00分~16時30分
■拝観料金:志納
■電話番号:0467220318
※駐車場あり
アクセス
JR鎌倉駅・江ノ島電鉄鎌倉駅から京急バス「鎌倉宮行き」終点下車