【鎌倉 観光スポットレポ】多聞院・熊野神社 - 澄んだ空気を感じながら参拝する
閑静な山あいにあるお寺と神社です
鎌倉市大船に【多聞院】という真言宗のお寺があります。
開基は甘糟長俊、開山は南介僧都、本尊は毘沙門天です。
甘糟長俊は、戦国時代に栄えた北条早雲を祖とする一族である後北条氏に仕えた武将です。
後北条氏の一部には、玉縄城の初代城主の北条氏時からはじまる玉縄北条氏もいます。
北条氏時は北条早雲の次男でした。
鎌倉市の玉縄・岡本・植木・大船エリアは各所に玉縄北条氏ゆかりのお寺がたくさんあります。
玉縄北条氏について湘南人でご紹介していますのでぜひご覧ください。
【鎌倉 学びスポットレポ】玉縄北条氏 - 戦国時代の動乱を戦い抜いた一族
【多聞院】は元々鎌倉市山ノ内瓜ヶ谷にあった観蓮寺が前身で、永享の乱で衰えてしまったところ、甘粕長俊が現在の地に移転させたそうです。
閑静な山あいにあるお寺ですので静かに参拝できます。
境内の左端には【熊野神社】の立派な鳥居があります。
【熊野神社】は大船の鎮守で、甘糟長俊の先祖がこの地に祀った神社です。
祭神は日本武尊です。
江戸時代までは多聞院が管理していたそうです。
長い石段がありました。
登っていくにつれて、空気がどんどん澄んでいくように感じました。
石段を登り切ると、長い歴史を感じさせる本殿や神楽殿がありました。
澄んだ空気が穏やかに充満していて、とても気持ちの良い境内です。
見晴らしのいい場所でした。
ちなみに、甘糟長俊をはじめとする甘糟氏ゆかりの場所が大船周辺にはいくつかあります。
現在の岡本にある大船観音寺の近くには、「玉縄首塚」といわれる塚が残されています。
安房の里見実堯が玉縄城に攻め込んだ際に、甘糟氏が現在の柏尾川で対峙し進行を止めたものの、家来35人が壮絶な討死をしてしまいました。
合戦後、玉縄城初代城主の北条氏時が里見方に申し入れて互いに討ち取った首を交換し、この塚に葬ったそうです。
他にも、大船には「甘糟屋敷」という江戸時代に建てられた甘糟氏の子孫が住んでいたお屋敷があります。
現在はしっかりと保存され、撮影スタジオやレンタルスペースとして活用されています。
みなさんもぜひ【多聞院】と【熊野神社】をご参拝し、甘糟氏ゆかりの地を巡りながら町を歩いてみてはいかがでしょうか。
施設詳細
【多聞院】
■住所:〒247-0056 神奈川県鎌倉市大船2035
■電話番号:0467463591
■拝観料金:志納
※駐車場なし
アクセス
JR北鎌倉駅から徒歩約20分
JR・湘南モノレール大船駅から徒歩約21分