【葉山 ショップレポ】 HEARTS- 廃棄物(海洋ゴミ)アートで甦る新しい価値に込めた想い
一見、空間を彩る魅力的なオブジェやコラージュアート。
よく見れば、ペットボトルのキャップや建築資材、漁具などの「海洋ゴミ」と呼ばれる廃棄物でできている。
そんな、アート作品を創作しているのが、神奈川県三浦郡葉山町に工房とshopを構える「HEARTS」を主宰する 漂流物アーティスト高梨さんです。
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
漂流物が吹き溜まる三浦半島の東京湾側
高梨さんは、もともとステンドグラスの工房をしていたそうです。
そんな中、逗子や葉山の海岸で流木の形やテクスチャの面白さに惹かれ、集めているうちに、テーブルや椅子などの作品を作るようになったそうです。
画像出典：湘南人
流木を集める中、三浦半島でも海流の関係で東京湾側の海岸に流れ着く生活品や漁具をはじめ、金属、プラスチックゴミがとても多いことが目に留まります。
そして、それらも素材ごとに分類して集めるようになっていったと、20年くらい前をふり返ります。
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
観る人が楽しくなる作品
高梨さんの作品は、ポップであったり、幻想的だったり、可愛かったりと、もともと廃棄物だっとと思えない素敵な印象で、楽しさ、面白さが溢れます。
だからか、来店するお客さんも面白がって、見え方や素材などについて会話が弾むといいます。
また、インテリアのモダンや和洋のテイストを問わずコーディネイトできそうな、独特の世界観があります。作品を観ていると、シーンイメージがどんどん湧いてきたりします。
実際、代官山のファッション・雑貨ブランドのショップの世界感創出に飾られているそうです。
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
雑貨など小物も魅力的なもので溢れる空間
shopには大きな作品から小物まで、所狭しと並び、楽しさがギュっと詰まった場所です。
ゆっくり端から端まで探索するように見るのが楽しくなります。
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
作品が生まれる場所
特別に工房内も見学させていただきました。
収集された廃棄物が、分類され作品化の出番を待っているような印象です。
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
高梨さんによると、作品を作るときは、どういったものを作るのか決めて取り掛かるのではないそうです。
素材を地面や壁面に広げ、全体や個々のものを観察していると、素材が色々なものに見えてきて、それらを組み立てるだけだと言います。素材が訴えかけてくるそうです。
また、ステンドグラスの仕事をされていた経緯からか、光を透過する素材使いが、とても素敵です。
その経験に加え、作品作りにはスカーフデザインや海外の書籍などからの影響も少なからずあると言います。
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
観るものに一考を投げかける、作品
廃棄物がとても魅力的に生まれ変わった作品。
近くで見ると、誰かが使っていたことがありありとイメージできるもの、飲食後に海や川に捨てられた容器やキャップ、波に洗われ経年変化したもの、とわかります。
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
そういったものから、「大量消費やゴミの扱い」を考えさせられます。
画像出典：湘南人
廃棄物(海洋ゴミ)の問題は、私たち一人ひとりが何かしても間に合わないように感じがちですが、そうではないと。
「最近は、以前に比べ不法投棄的なゴミは減ってきている」印象だと高梨さんは、言います。
でも、海洋ゴミの廃棄物は、流れ着いてきます。
実際、環境省の令和4年の漂流物調査では、漁具をはじめ、プラ製食品容器などの漂流ゴミは多いようです。
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
作品を楽しんで、持続可能な経済活動を考え直すきっかけへと
廃棄物は社会の変化を映し出す鏡のような存在であり、環境だけでなく人の健康に密接に関係してます。
とてもユニークで楽しくなる高梨さんの作品は、廃棄物から「新しい価値」のものに生まれ変わっています。
そのため、作品に興味を持った方から流木や廃棄物を使った作品作りのワークショップの依頼の機会があるそうです。
そういった機会に、合わせて海の現状を話すようにしていると言います。
楽しく眺めるこれらの作品を通して、時には廃棄物の現状を思い出し、私たちがどのように持続可能な未来を築いていくか、一人一人の心がけの大切さを再認識するきっかけをもらったと感じます。
廃棄物から「新しい価値」に生まれ変わった作品や雑貨などを楽しみに、皆さんもぜひ、「HEARTS」を訪問してください。
画像出典：湘南人
画像出典：湘南人
【HEARTS】廃棄物(海洋ゴミ)アート
営業時間
水木金 :11:00～18:00
土 ：11:00～16:00
定休日
日月火 (隣接するパン屋 earth7716factory と同様)
電話番号
090-9392-9735
支払い方法
現金
アクセス
横浜横須賀道路「逗子IC」から車で約10分
住所：神奈川県三浦郡葉山町長柄1032
駐車場：あり
関連リンク
この記事を書いた人
