【二宮 観光スポットレポ】茶屋薬師堂 薬師如来坐像 - 講により守られ後世に引き継がれていく

国道一号の川勾神社入口という信号を右折してすぐの場所にある「茶屋薬師堂」の「薬師如来坐像」を紹介します。
毎月12日の午後1時~4時に開く茶屋薬師堂
通常こちらの茶屋薬師堂は閉まっていて、中に入ることはできませんが、毎月12日の13時~16時頃のみ、講の方が集まり念仏を唱えているそうです(念仏講)。
念仏を唱える時間はこの中の限られた時間なので、念仏を唱えている時間に訪れることができたらとても貴重な機会ですね。念仏は独特の言い回しもあるそうで、マニュアルのようなものがあるわけではなく、伝承(聞いて覚える)で覚えるそうです。
こちらのお堂は講の方によって、維持・管理されており、現在、講の人数は現在12人程で、ご高齢の方達が主なメンバーとのことです。
次の後継者も決まっていらっしゃるそうなので、脈々と未来に引き継がれていくことでしょう。
外には小さな石仏がありました。どれぐらいの長い年月を経ているかは不明ですが、風化した石仏をみるといろんな時代を見てきたのだろうなと思いました。
吊るし雛
お堂が開く日に訪れたので、中に入ることができました。
多くの種類の吊るし雛が天井から吊り下がっていて圧巻です。
鳩でしょうか、筆者はこちらの吊るし雛がとても可愛らしく気に入りました。
薬師如来坐像
薬師如来は人々から病の苦しみを取り除く「病気平癒の仏」として、古くから親しまれているそう。
こちらの薬師如来坐像の高さは261.5センチで寄木造りで、左手掌には薬壺をのせています。
過去には神仏希釈の影響を受けて保管場所が変わったり、戦時中にはこの大仏を解体する話もでたりと、様々な受難を受けてきた薬師如来坐像。
この仏像を守ろうと、複数の人が仏像の一部を各自で保管されていたこともあるそうで、現代まで大切にこの像が様々な方の尽力によって守られてきたことに感動を覚えます。
寄木造りであったため分離ができたのもよかったのかも知れませんね。
賑やかな吊るし雛に囲まれた薬師如来坐像は、穏やかな優しい顔をしているように見えました。
12年に1度の寅年の年には、21番まである相模薬師如来がご開帳されるそうで、こちらの薬師如来坐像も第二番のご開帳霊場となっています。
境内に建てられた回向柱(えこうばしら)と薬師如来の手は五色の糸や布で結ばれ、それに触れると願い事が叶うといわれているとのこと。
寅年の年にはスケジュールを確認して是非訪れてみたいですね。
茶屋薬師堂 薬師如来坐像
開門時間
13:00〜16:00 (毎月12日のみ)
アクセス
JR「二宮」駅より徒歩22分
住所:神奈川県中郡二宮町山西551