【小田原市】発掘調査で寛永小田原地震の地割れを発見
2024年6月より史跡整備のための発掘調査を行っている小田原城跡御用米曲輪において、寛永小田原地震による地割れの痕跡が確認された。出土遺物や土層関係から、寛永10年(1633年)の地震によるものであると推定されている。
寛永小田原地震は寛永10年(1633年)1月21日の明け方に発生し、小田原城及びその周辺地域に甚大な被害をもたらした。しかし、この地震の痕跡が現存することは極めて稀であり、今回の発見は小田原の歴史を考えるうえで非常に重要なものだ。
「寛永小田原地震」とは
寛永10年(1633年)1月21日明け方5時ごろ、相模・伊豆地方を襲った大地震。一番被害が大きかったのは、小田原だった。城下の町家は、壊滅的被害を受けており、倒壊家屋の下敷きとなった圧死者を中心に城下住人の死者は数え切れず、武家屋敷も倒壊した家屋が多く、家中の死者だけでも237人を数えた。小田原城も甚大な被害を被る。箱根山中でも土砂崩れなどのため東海道も寸断されたようだ。
<参考文献>『小田原市史 通史編 近世』(平成11年 (1999年)小田原市発行)
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