【大磯 イベントレポ】大磯丘陵アドベンチャーハイク-横穴墓や石切り場等の遺跡を巡り歴史に思いを馳せる
NPO法人大磯ガイド協会が主宰する大磯駅北側丘陵エリアのミステリアスな“ふしぎ”を巡るアドベンチャーハイキングに参加してきましたので紹介します。
集合・班に分かれて準備運動
9:00に大磯駅南口広場に集合し12:00頃に解散の約3時間、5キロの健脚向けのハイキングです。
集合場所にて参加費500円(税込)と自分の名前を伝えたところ、班分けの案内があり、筆者は3班に所属となりました。
班は全部で6班、それぞれの班にガイドさんがつきます。3班は2名のガイドさんについていただきました。
今回同じ班になったのは、筆者を含めて5名で、小田原や大磯や横浜からいらした方達でした。
準備体操をして、いざ出発です。
旧安田善次郎別荘(安田不動産大礒寮)脇の道から山道へ
安田財閥の創始者「安田善次郎」の別荘で「寿楽庵」と名付けたそう。曾孫はオノ・ヨーコという話や、善次郎は自分の成果をアピールせずに人々の為になることをして亡くなった後にそのことが分かった、等の知らなかった話をガイドさんが説明してくれました。
古墳時代後期の王城山横穴墓群を通った後、林の中に突然現れた布袋様像はかなり大きく迫力がありました。
明治天皇観漁記念碑
しばらく歩くと開けた場所に碑がありました。
こちらは、明治天皇が明治元年東京行幸の折りに、大磯の北浜で網の中のタイを赤褌ひとつで生け捕ろうとする様子を楽しくご覧になったということを後世に伝えるために、安田善次郎が建立した碑だそう。
山の中をぐんぐん進みます。森林浴ができて心が落ち着きます。健脚コースの参加者ということと気持ちのよい気候だったこともあり、みなさん足取りが軽いです。
途中、倒れている木を跨いだりくぐったり、小さな川の上に簡易的に掛けられたような丸太でできた橋を渡ったりとアドベンチャー要素満載のコースでした。
ピンクと紺色の可愛らしい色合いの花がありました。
石切り場横穴群
小田原城築城時に石垣のための石を切り出したとも言われているそうです。
ぽっかり空いた穴が逆さにした髑髏(どくろ)に見え、「逆さ髑髏」とも呼ばれるらしく、一度髑髏と聞くと、もう髑髏以外には見えてこなくなりました。見えましたでしょうか?
楊谷寺谷戸横穴墓群
古墳時代末期の横穴らしく、土師器や須恵器が発見されたそう。とてもきれいに中が彫られていました。
ひとつの横穴には入口に表札がかけられるような長方形の穴が開いているということを教えていただき、使用用途に思いを馳せました。
旧軍用施設跡
起伏のある大磯丘陵は、第2次世界大戦末期に連合軍との本土決戦に備え、艦砲射撃や爆撃に対する防御のため、王城山や坂田山に砲台陣地が築かれたそう。
相模湾が見渡せる場所ですので、急ピッチで進められたのでしょう。
実際には施設ができあがる前に終戦となったために使用されることはなかったそうですが、本土決戦になって相模湾から上陸される図を頭の中で想像し、平和が続くこと祈りました。
知識も得られて、参加者の方とも楽しく歩け、素敵なアドベンチャーハイキング体験でした。
NPO法人大磯ガイド協会では定期的にガイドの企画や、予定に合わせて申し込めるガイドコースもあるとのことです。
みなさんも一度体験してみてはいかがでしょうか。とてもおすすめです。
大礒丘陵アドベンチャーハイキング
開催日時
2024年11月12日(火)9:00-12:00
開催場所
南広場~安田邸門前~王城山古墳群~明治天皇観漁記念碑~釜口古墳~後谷原南及び北横穴墳墓~石切り場横穴墓群~楊谷寺横穴墓群~坂田山(旧軍用施設跡)~ 大磯駅前解散
参加費
500円(税込)
主催
NPO法人 大磯ガイド協会