【大磯 観光スポットレポ】明治記念大磯邸園 - 「古河緑地」を追加公開
隈研吾さん事務所設計の四阿も設置
バラ園のバラが満開の頃にご紹介した「明治記念大磯邸園」。
今回は、明治記念大磯邸園内で新たに追加公開された「古河緑地」に行ってきました。
明治記念大磯邸園は、大磯駅から歩いて15分ほどの場所にあります。
全国的に有名な東海道松並木を眺めながら向かいます。
「明治記念大磯邸園」は、明治150年にあたる2018年に、その施策の一環として、歴史的遺産の保存・活用を図る目的で整備を進めることになり、また、一部エリアの一般公開が始まりました。
2025年度の全面開園を目指し、現時点では大隈重信邸や陸奥宗光邸のあるエリアが一般公開になっています。
今回ご紹介するのは、2022年10月26日(水)から一般公開がスタートした「古河緑地」です。
場所は、今まで公開されていた庭園内の奥にあります。
「四阿(あずまや)」と書かれた案内看板をたどり、階段を登ります。
この緑地を含む約3.1haの敷地は、古河グループの創業者である古河市兵衛氏が、明治30年代に大隈重信公および陸奥宗光公から譲り受け、古河電気工業株式会社様が「古河電工大磯荘」として管理して来られました。
その後、平成30年が明治元年から起算して満150年に当たることを踏まえ、明治期の立憲政治の確立等の意義や歴史を後世に伝えていくため、「明治150年」関連施策の一環として、明治記念大磯邸園を設置することが平成29年11月21日に閣議決定されました。
本邸園の整備にあたり、古河電気工業株式会社様からは、歴史的な資産価値を有しつつ周辺の建物群および緑地を一体的に保存・活用するという明治記念大磯邸園の事業趣旨にご賛同いただき、4,296.88㎡の緑地を令和元年7月に大磯町にご寄付いただきました。
町は、この多大なるご厚意に敬意を表し、感謝の意を込めて碑を建設するとともに、緑地を「古河緑地」と名付け、将来にわたり良好な緑地として保全し次世代へと引き継いでまいります。出典:明治記念大磯邸園内看板 「古河緑地」(神奈川県大磯町) - 2022年11月8日(火) 撮影
この「古河緑地」に、スタイリッシュな四阿(あずまや)が建てられています。
デザイン・設計を手掛けたのは、新国立競技場等をデザインした日本を代表する建築家・隈研吾さんの事務所です。
隈研吾さんのデザイン特徴でもある、土地や文化に溶け込むことや、木材などの素材を生かした「和」のデザインが反映されています。
四阿からは、高く聳え立つ松、そしてその奥に海が見える景色が広がります。
海風を感じながら静かに四阿のベンチでゆっくりするのも乙なものですね。
そして、大隈重信邸や陸奥宗光邸ですが、現在、耐震補強等の工事を行うため、邸宅全体を高さ1.5mほど持ち上げる「あげや工事」が行われています。
邸宅の様子が見れないのは残念ですが、一部、透明アクリルパネル越しに工事の様子が確認できます。
家が1.5mも持ち上がる光景は、初めて見ました。
工事は来年2023年6月までの予定でしたが、遅れが生じているとのことです。工事が終わり、再び大隈重信邸・陸奥宗光邸が見学できるのはもう少し先になりそうです。
昔ながらの木造建築だからこそできる「あげや工事」で、家が持ち上げられた姿は、逆に今しか見られないレアな状況なのかも知れません。
今の時期のバラ園は見頃とは言い難い状況ですが、少しばかりお花も咲いていました。
日頃の喧騒から離れて、心落ち着くこの空間は、1度とは言わず、2度3度と訪れていただきたい場所です。
新たに公開された「古河緑地」もありますので、大磯に来た際には、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
施設紹介
【明治記念大磯邸園】
■所在地:神奈川県中郡大磯町東小磯295ほか
■電 話:0463-61-0101(受付時間:9:00~16:30)
■入園料:無料
■開園時間:9:00~16:30(最終入園16:00)
■休園日:毎週月曜日、年末年始 ※但し、月曜日が祝日の場合は開園し翌日が休み
■駐車場:現在工事中のため、来園者用駐車場はありません。(2022年11月時点)
※大型バス用乗降スペースのみ確保していますが、駐車はできません。大型車での来園は事前申込みが必要です。
アクセス
JR東海道線「大磯駅」下車 徒歩約15分