【三浦市】チャッキラコ(2025年1月15日開催)とは?
「チャッキラコ」とは、毎年1月15日の小正月に神奈川県三浦市三崎の花暮、仲崎地区で行われる、豊漁・豊作や商売繁盛などを祈願する女性のみで踊られる民俗芸能です。
ユネスコ無形文化遺産「風流踊(ふりゅうおどり)*」にも登録されています。
「風流踊*」とはどんなもの?
「風流踊」は、華やかな衣装や持ち物で、歌や笛、太鼓、鉦(かね)などの囃子に合わせて踊る民俗芸能です。
除災や死者供養、豊作祈願、雨乞いなど、人々の祈りが込められ、それぞれの地域の歴史と風土を反映して今日まで続いています。盆踊りなども「風流踊」です。
「風流踊」がユネスコに登録されたのはコロナ禍でした。
地域における様々な年代の人の団結を促し、コミュニティへの帰属意識を育む「風流踊」は、人々に安心感やアイデンティティーをもたらすという観点から、無形文化遺産への登録が決まりました。
そんな「風流踊」のひとつである、「チャッキラコ」。
2024年は4年ぶりに、約500人の観衆が見守る中、一般公開されましたが、2025年も引き続き、どなたでも観ることができます。
三浦市市民部文化スポーツ課の坐古(ざこ)さんに、「チャッキラコ」がどんなものなのかを教えていただきました。
江戸時代より続く少女たちによる優雅な舞
チャッキラコの歴史について教えてください。
江戸時代より約300年伝えられています。
・海南神社の祭神・藤原資盈公の奥方が三崎の子どもたちに教えたという説
・源頼朝が三崎に来訪した際に、海辺で磯取りをしていた親子連れの女性に踊りを所望し、娘が踊ったという説
と、起源は諸説あります。
現在でも、下を向き、真顔で踊っていますが、これは当時庶民が殿様(源頼朝)の前で踊るときに、顔をあげて笑顔で踊ることができなかったことから由来していると言われています。
1976年5月に国の重要無形民俗文化財の指定を受け、2009年9月にユネスコの「無形文化遺産代表一覧」に「チャッキラコ」として記載され、2023年7月に「風流踊」として再登録された無形文化遺産です。
どのような踊りですか?
音頭取りと踊り手に分かれます。
音頭取りは大人です。
踊り手は5歳位から12歳までの少女20人位。晴れ着姿で手に舞扇や20センチ程の竹の両端に五色の紙を細く切った短冊と鈴を付けたチャッキラコ(綾竹)と呼ばれている小道具を持ち、音頭取りの唄に併せて踊ります。
踊りは6曲あり、最初に「初いせ」次に「チャッキラコ」「二本踊り」「よささ節」「鎌倉節」そして、最後に「お伊勢参り」の順で踊ります。
踊り自体、非常に動きが少なく、しかも、楽器は使わず音頭取りの唄に併せて踊る、素朴な女性らしい行事であります。
どちらで踊るのでしょうか?
花暮地区にある本宮や三浦三崎の総鎮守である海南神社へ奉納した後、三崎下町の商店や料理屋、魚問屋などを訪れ、家内安全や商売繁盛などの願いを込め踊ります。
ご来場者へのメッセージをお願いします。
奉納の際は、神社でのマナーを厳守してください。
また、踊りは公道や商店などの店の中・店先で行われますので、車両の通行にご注意ください。
まとめ
江戸時代から続く、神様に踊りを奉納する神聖な行事なんですね。
2023年にまとめて「風流踊」41件が無形文化遺産に登録される前から、先駆けて登録されていた「チャッキラコ」。
三浦市の伝統文化として、少女たちが受け継いできた貴重な踊り、ぜひ間近でご覧になってください。
基本情報
開催期間
2025年1月15日(水)
開催会場
海南神社
お問合わせ
三浦市役所 市民部 文化スポーツ課(文化担当)
電話番号:046-882-1111