【横須賀 観光スポット】雷神社-雷の恐怖と雨の惠み
横須賀市追浜本町にある「雷神社(かみなりじんじゃ)」をご紹介します。
京浜急行線「追浜」駅から徒歩4分、駅を出ると目の前に国道16号があり、向かって左(横浜方面)へ歩くと「雷神社前」の信号が見えてきます。駅前で国道を渡っておいても、神社の前に歩道橋もあるのでそこで渡るのも良いでしょう。
雷神社の御祭神は火雷之命(ほのいかづちのみこと)、名前の通り雷に関係する神様、雷神です。雷のような自然災害を人々は神が怒りによって起こす物としてとらえていました。菅原道真が左遷された恨みから死後に怨霊になった事が知られていますが、道真の死後に台風や疫病、落雷による死者が出た事から道真の祟りと考えられ、道真の霊を北野天満宮に祀ったことでその怒りが静まったと言われています。また、雨は農業を含め人々の生活に欠かせない惠みでもあります。このような自然現象に関わる事は神を祀る事が大切と考えられていました。
神社の創建は承平元(931)年と伝えられており、当初は築島と呼ばれていた辺りに鎮座されていましたが、天正9(1581)年に、当時の浦郷村の領主・朝倉能登守によって現在の地に移されました。築島に社殿があった頃、激しい落雷がありましたが雷は柏槇(びゃくしん)の木に落ち、その場にいた12名の女性は守られたそうです。
正面の鳥居は昭和13年建立。燈篭は昭和33年3月建立と刻まれています。鳥居をくぐって境内に入ると正面にもう一つ鳥居が見えてきます。境内の大銀杏は三浦半島古木・名木50選に指定されています。その先は階段があり本殿へとつながっています。階段の下にも賽銭箱があり、上まで行かなくてもそこから参拝する事が可能です。こちらの階段は夕方以降閉まるので本殿を参拝したい方は早めの時間に行きましょう。
階段を上ると正面に本殿があります。こちらにも燈篭が並んでいますが、新しい物は平成14年正月吉日、古い物は昭和4年…とうっすら見えますが古いものではっきりとわかりませんでした。
本殿に向かって左側には稲荷社があります。右側が古い稲荷社であとから左側の社が作られたのでしょう。
本殿に向かう階段の左側には慰霊碑と浜空神社が並びます。
慰霊碑は昭和35年9月建立、明治27年以降の戦没者の名前が刻まれています。
浜空神社は昭和11年、現在の富岡公園に横濱航空隊が開設され、飛行機の守護神として昭和13年に鳥船神社が創建されていました。戦後、その跡地に新たに浜空神社として戦没者の英霊をお祀りされました。その後、世話人の高齢化による維持困難から平成20年に現在の雷神社境内に移されています。
横須賀最北端の神社です。お近くに行かれた時にはぜひ参拝してくださいね。
施設紹介
【雷神社】
住所:横須賀市追浜本町1-9-9