【横須賀 観光スポット】佐野八幡神社-地域住民を守る三社
横須賀市佐野にある「佐野八幡神社(さのはちまんじんじゃ)」をご紹介します。
京浜急行線「県立大学」駅から徒歩15分、または「横須賀中央」駅から京急バスを利用して「佐野二丁目」で下車、徒歩5分です。神社の付近は非常に道が狭いです。お車の場合には近隣のパーキングを利用しましょう。
こちらの神社には諏訪社、貴舟社、八幡社の三社が鎮座されています。境内の掲示から三社をご紹介します。
諏訪社の御祭神は健御名方命(たけみなかたのみこと)、保元元年(紀元1816年、西暦1156年)、佐野氏一族の武門繁栄の守護神として鎮座されました。
貴舟社の御祭神は海津見命(わたつみのみこと)、宝永元年(紀元2364年、西暦1704年)、角井一族と附近住民の守護神として鎮座されました。
諏訪社の御祭神は応神天皇(おうじんてんのう、別名:誉田別命)、元禄元年(紀元2348年西暦1688年)、小山小左衛門が岩清水八幡宮を勧請して諏訪社内に鎮座されました。
その後、明治6年(1873年)に村社として昇格し三社を合祀して佐野八幡神社となりました。佐野八幡神社という名称ではありますが、諏訪社が中心のようです。
「紀元」の記載は日本の皇紀の事で、西暦に660年を足したものになります。皇紀とは初代天皇の神武天皇が即位された年で、日本という国は今年(2023年)で2683年の歴史があるという事です。
弘化2年(西暦1845年)に拝殿が建設されましたがその後の関東大震災で倒壊した為、大正の終わりから昭和初期にかけて現在の社が建設されました。
鳥居と階段には大正14年8月と刻まれており、建て直す際に最初に作られたのだと思われます。
階段手前には弘化2年と刻まれた御神燈が残っています。
階段を昇っていくと途中から古い階段が残されていますので、そこから下の部分が倒壊して補修されたのでしょう。古くからの階段の手前には震災で倒壊したと思われる御神燈の台座らしき物が残っています。御神燈と階段の上半分の辺りがこの神社で残された一番古い物では無いかと思われます。
狛犬は昭和28年2月、二十を表す「廾」の字が歴史を感じさせます。
階段手前には砲弾が奉納されています。裏には「帝国在郷軍人會 横須賀市分會 第二十班 第三十一班 佐野町有志 昭和八年二月十一日建之」と記載があります。
長い階段を登り切って安心と思いきや、そこは少し開けた場所になっていますが、本殿へはさらにそこから階段を登ります。
階段の入り口には2本の燈篭とイチョウの木があり、まるで鳥居のように階段を守っているようです。
こちらがお社です。参拝をする手前が拝殿、奥が本殿でご神体が鎮座されています。こちらの神社は拝殿と本殿がつながった形の神社です。別々に建てられている神社もあります。
隣には摂社があります。
境内には皇太子殿下御降誕記念植樹の碑がありました。昭和9年4月3日とあるので平成天皇、現在の上皇の物です。隣の奉祝天皇御即位記念は平成元年の記載があるのでこちらも平成天皇が即位されたときの物です。
高台にあり非常に見晴らしも良い場所です(ちょっと写真は上手く撮れませんでしたが…)。裏から登って来ることが出来る道もあります。今は住宅街のど真ん中にありますが、きっと昔から地域の住民を守ってくださっているのでしょう。
少し階段はハード?かもしれませんが、お近くに行かれた際はぜひ参拝してみてくださいね。
施設紹介
【佐野八幡神社】
住所:横須賀市佐野町1丁目26−26