【横須賀 観光スポットレポ】衣笠城址-史跡に思いを寄せながら、穴場お花見スポット
三浦一族の本城
昨年の大河ドラマで鎌倉時代が扱われていたことは記憶に新しい方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。私自身も身近な場所が扱われたことで鎌倉時代ゆかりの史跡巡りをはじめた一人です。
今回は史跡の中でも今の季節、お花見スポットの穴場ではないかと感じた「衣笠城址」をご紹介したいと思います。
横浜横須賀道路の衣笠インター入口付近、歩道と石垣に挟まれて、「衣笠城追手口遺址」と書かれた小さな石柱があります。気を付けないと見過ごしてしまいそうな小さな石柱です。
かつてここに、平安時代から鎌倉時代にかけて三浦半島に勢力を張った「三浦一族」の本城がありました。
城といっても石垣もなければ堀もない中世の山城で、自然を上手に利用し、深山川・大谷戸川が堀の役目をしていたと考えられています。
「三浦一族」は、桓武平氏の子孫「村岡為通」が源頼義に従い「前九年合戦(1051~1062)」に参戦し、その恩賞として与えられた所領の地名を氏とし「三浦為通」を名乗ったのが始まりと伝えられています。
為通は所領の中心、衣笠に城を築きました。これが衣笠城です。
衣笠城を有名にしたのは、治承4年(1180)の衣笠合戦です。
説明にもある通り、山城というだけあり城址まで登り坂が続いていました。
息が上がるくらいの傾斜です。鎌倉時代の武将たちになったつもりで進みます。
大善寺というお寺さんを右手に進むと階段が見えて来ました。
到着です。かなり登ってきました。とくにここがお城だったということを感じさせるものは、すぐには見つかりませんでしたが更に奥へと進みます。
上の写真右側は桜の木です(3月17日の写真)。もしかすると今頃は咲き始めているのではないかなと思います。
静かに佇む案内板に、やはりここはお花見スポットだと確信しました。訪問時は他に観光客もおらず、とくに平日ならゆっくりお花見を楽しめる場所だと思います。
案内板を見てもわかる通り通行止めもありましたが、物見岩は行けそうなので行ってみました。
案内板のすぐ先にありました。今は木が生い茂っているせいか、物見岩としての役割は感じられなかったのですが、その昔ここに立ち戦に挑んでいった武将たちがいたことに、静かに思いを馳せることができました。
この城は三浦一族滅亡と共に幕を閉じたそうです。800年近くも遡った昔のことで目立った建造物もないのですが、この空間のなかにいるだけでひっそりとした空気に歴史を感じられるような気がしてくるから不思議なものです。
訪問時、咲いていなかった桜も今では静かに咲いているのかと思うと、また周辺散策も兼ねて訪問してみたい場所です。
周辺には、お花見の名所で知られる衣笠山公園(以前に、【横須賀 イベント情報】衣笠さくら祭ー衣笠山公園《さくら名所100選》でもご紹介しています)や、ハイキングにオススメの大楠山もあります。
春の気持ち良い天気の中、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
地図
◾️住所:〒238-0025 神奈川県横須賀市衣笠町29−1162
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