【横須賀 イベントレポ】YOKOSUKA REGGAE BASH2024-“RUEED”が種を撒く地元横須賀とレゲエシーンの未来
2023年、初開催にも関わらず2万人を動員し、レゲエ・シーンでは既に伝説として語られる存在となった「YOKOSUKA REGGAE BASH」。そして翌年、2回目の開催となる「YOKOSUKA REGGAE BASH 2024」は、9月22日（日）、23日（月・祝）の2Daysに規模を拡大して開催されました。
2日間へと規模を拡大したことに伴い、発起人であり地元横須賀出身のレゲエアーティスト“RUEED”の掲げる“未来への種蒔き”という本フェスのコンセプトに賛同した出演アーティスト数や出店者数はもちろん、公園内のエリアも拡張された他、入場無料での開催を実現するために募られたクラウドファンディングやドネーションによる募金額まで、すべての面において昨年を上回り、文字通り国内最大級のレゲエフェスとなリました。
2日間の動員数は延べ42,000人。昨年を大きく上回った数字上の成果だけでなく、ビッグネームから次代を担う若手アーティストまで現在の日本のレゲエシーンを代表する、錚々たる顔ぶれのディージェイ、シンガー、そしてサウンド陣が次々にバトンをリレーするステージでは心が揺さぶられるパフォーマンスがいくつも生み出され、さらに予定外のゲストやコラボレーション等ライブ・フェスならではのサプライズも次々と飛び出す圧巻のステージが繰り広げられました。
画像出典：湘南人
レゲエフェスには欠かせないジャークチキン等のジャマイカンフードから、
地元横須賀の名店まで軒を連ねるフードトラックエリア、多種多様な出店ブースも、すべて入場無料というこの規模のフェスとしては破格の条件も相まって、幅広い世代のたくさんの参加者で賑わいを見せ、会場である三笠公園内一帯は終日多幸感で満ちていました。
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三笠公園はその名の通り記念艦三笠を擁し、近隣には米軍基地やどぶ板通りなど、いかにも横須賀らしさを感じさせるスポットも多い他、よこすかポートマーケット等新興の観光スポットとも隣接しています。京急横須賀中央駅から徒歩約15分とアクセスも良好で、古くから横須賀市民のみならず国内外から訪れる観光客から愛され続けてきた場所です。
伝説の幕開けから1年。横須賀のみならず国内最大級のレゲエフェスとして、地元とも連動した地域創生型フェスの新たなスタンダードとして、大きな芽吹きをみせた2日間のフェスの成果を、開催当日、また自身も両日終日出演するという忙しい中にも関わらず、時間を割いて語って頂いた発起人RUEED氏のコメントを交えご紹介します。
YOKOSUKA REGGAE BASH 2024開催までの軌跡
初開催の時点では次回有料化を予定していたにも関わらず、今年も2日間入場無料での開催。制作費を捻出するため、「うぶごえ」を利用してのクラウドファンディングや入退場時のドネーション、
画像出典：湘南人
後援の横須賀市や飲食店を始めとした市内の店舗・企業とも連動し、このフェスの開催を実現し成功に導く為のさまざまな施策が企画・実施されました。
公共交通機関での来場者の足となる京浜急行では、「よこすか満喫きっぷ」×「YOKOSUKA REGGAE BASH 2024」限定コラボキャンペーンが実施され、各駅から三笠公園へ向かう道程の多くの店舗には同フェスのポスターが掲げられ、上地克明市長の掲げる「地域創生型フェス」を実現する為、大規模な「横須賀のお店を応援しよう！Reggae Bash 2024 グルメキャンペーン」なども展開されていました。
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開催中のこの2日間も店頭にポスターの掲示されている店を覗くと、フェス来場者と思しきお客様の姿がそこかしこに見受けられ、地元と連動したこのフェスの取り組みはしっかりと根付いていることが感じられました。
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伝説のその先の未来へーYOKOSUKA REGGAE BASH 2024開幕
迎えた初日、10時開場。野外開催のフェスということで、天気が心配されていたものの朝方から少し小雨がちらついた程度で、公園のゲートを潜ると既に多くの来場者が物販や入場口へと足を運んでいます。
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入場時にこのフェスを開催し継続していく為にドネーションした賛同者達にはオリジナルステッカーが提供され、
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エントランスゲートを潜ると、早速両サイドにはキッチンカーが軒を連ねる今年拡大されたフードエリアが展開されています。
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ジャークチキンやアルコール類を始め、ネイビーバーガーなど地元横須賀ならではのフードから、日本が世界に誇るレゲエサウンド、MIGHTY CROWNのSAMI-T監修によるサムズチャーシュー丼等、なかなか他では食べられないメニューも。
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MIGHTY CROWNと言えば長年にわたり日本のレゲエフェスの代表的存在である「横浜レゲエ祭」を主催し、RUEEDも2007年に史上最年少で「ROAD TO 横浜レゲエ祭」に優勝し出演を果たしたという間柄。横浜から横須賀へ、先駆者から次の世代へとバトンを託すようにシーンの重鎮アーティストが参加されているのもこのフェスの素晴らしい一面。
またキッチンカーエリアの奥にはDJブースも設置され、公園内の最奥に設置されたメインステージまで行かずともレゲエサウンドと共に食事を楽しむことができます。
DJブースを越えて公園常設の小橋を渡ると海に面した芝生エリアがマーケットエリアとなっていて、さまざまなブースが設けられています。ゲート外で購入可能なフェスのオフィシャル物販に加え、ALL.eのブースではRUEEDオリジナルデザインのロゴを自由にカスタムしてシルクプリントのオリジナルTシャツをその場で制作してもらえます。
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行列の出来る横須賀で人気のアイスクリームショップ「Million Dollar Ice Cream Parlor」や、
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クルーズオブザイヤー2023を受賞した日本最大級のレゲエクルーズ「FAR EAST REGGAE CRUISE」のPRブース等が展開され、
この日出演していたアーティストの他MIGHTY CROWNのお２人等、RUEEDと親交の深いレゲエシーンの大物アーティストや関係者も含めたくさんの人で終日賑わいを見せていました。
音楽堂の裏側は出店エリアとなっていて、こちらでも多種多様なフードテントが展開されています。海側には間口の大きなオフィシャルバーも設置され、メインステージでの観覧時はほど近い距離でドリンクやフードを購入できるようになっています。また、RUEED本人が「3世代に渡って楽しんでもらえて、家族でも自由に参加できる、そこがコンセプトである“未来への種蒔き”へもつながっている」と語っていたように、マーケットエリアの展開されている芝生スペースではシートを敷いて観覧が出来、ライブエリアの一部にはベビーカー置き場やファミリーエリアも設けられていました。年代性別問わずあらゆる来場者が終日自由に快適に自分のスタイルでこのフェスを楽しむインフラと、セキュリティクルーが終日会場全体を目配り気配りすることで安心・安全対策がしっかりと整備されていました。
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YOKOSUKA REGGAE BASH2024いよいよ開幕
オープニングMCとしてRUEEDがステージに登場すると大きな歓迎の拍手とともに、「YOKOSUKA REGGAE BASH」2年目の幕が上がります。
画像出典：湘南人
RUEEDに呼び込まれる形で午後12時、BLAXX A.K.A.EAST BLAZEからスタート。コアなレゲエファン以外にもわかりやすい選曲も交えながら開幕したライブは、この日だけで23組のディージェイ、シンガー、サウンドが出演。途中RUEEDによるMCやセットチェンジを挟みながら次々とバトンを繋いでいきます。出演アーティストごとに毎回数十分の転換時間を挟むロックフェスと違い、このテンポのよい繋ぎはレゲエフェスならでは。
2年目の開催にあたって、今年のステージの見どころの1つがRUEED本人も「生音のバンドサウンドも入ってきたのでさらに心に刺さるようなライブが見せられるんじゃないかと、そこは是非堪能してほしい」と語っていたサウンドの存在。その言葉通りバンドセットで厚みを増した低音と共に放たれるさまざまなスタイルのレゲエチューンの迫力は圧巻で、HOME GROWN～レゲエシーンのみならず幅広い層に高い知名度を誇るDOZAN11 AKA三木道三の頃には、ライブエリアの動員もピークに達し、満員のオーディエンスがそのサウンドに酔いしれていました。
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日も暮れかけ、終盤戦はYARZ～J-REXXX～CHEHONとそれぞれスタイルの違う人気アクトが持ち味を十分に発揮。ジャパニーズマゲニーズの登場など事前にアナウンスされていなかったサプライズも挟みライブエリアが最高潮の盛り上がりに達したところでトリのRUEEDにバトンを託す。
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「2Daysともトリをやらせてもらうんで、それぞれ違うものを見せられたら。何よりも人生を、命をかけてやっているイベントなので」とライブ前に語っていた通り、地元横須賀への、20年以上のキャリアを賭けたレゲエミュージックへの愛の籠ったそのステージは圧巻で、短いながらも気持ちの凝縮されたそのパフォーマンスに感動し、今日だけでなく明日も来なきゃ！と思った来場者も多かったことと思います。
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ラストはこの時間まで残っていた全出演者を呼び込んでの大団円。最後までほとんどの来場者、出演アーティストが会場に残っていて、参加者全員のこの「YOKOSUKA REGGAE BASH」に対する愛が感じられ、それを受け止めた主催者RUEEDの流した涙もとても印象的でした。
未来への種蒔きは1日では終わらない
迎えた二日目は朝から晴天に恵まれ、昨日よりも早い時間から多くの来場者で大賑わい。定刻の正午、この日はex:MIGHTY CROWNのセレクターとしても知られるCOJIEからスタート。2日目ということもあり来場者も朝一から準備万端というテンションで、ピーカンの空とも相俟って真昼間からレゲエフェス一色というモードの盛り上がりを見せていきます。
初日同様にこの日もキャリアのあるアーティストから新世代のアーティストまでレゲエシーンを縦断して、さまざまなアーティストが次々とステージに立ち、ライブエリアを盛り上げていきます。中でも2日間のハイライトとなる日が暮れ始めてからの後半戦、長年に渡りシーンを支え続けているレゲエクィーンPUSHIMから主催のRUEED～ラストのRUB A DUBへと連なる流れは聴き応え十分で、2日間通じてこのフェスを支えたバンドサウンドをベースに、これぞレゲエフェスの醍醐味とも言える豪華な各アーティストそれぞれの個性がひと際際立っていました。
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2日目により多くの来場者が会場に集結したのは、天候に恵まれたことや出演アーティストの顔ぶれ等、理由はさまざま考えられるものの、オフィシャルアカウントに加え、出演者や関係者、地元メディア、また来場者も含め初日のフェスの様子がSNS等で即座に大量に展開されたことも2日目がさらに盛り上がった要因だと思います。「たくさんのスポンサーの方やクラウドファンディングもとてもありがたいんですが、動きの部分でも皆が自発的に参加してくれて、そこもすごくうれしい」と発起人RUEEDも語っていた通り、YOKOSUKA REGGAE BASHの芽が開催中のこの2日間も大きく成長していることを実感しました。
「頭の片隅には10代の頃からあったんですけど、2023年にレゲエディージェイとしてのキャリア20周年を迎えた時に、自分だけのワンマンとかじゃなく、もっと地元に還元できることがないかなと思って」と初日開催前にそう語っていたRUEEDの気持ち、“未来への種蒔き”というコンセプトは今年さらに大きく芽吹いたと言えます。
この日もトリを務めたRUEEDのステージ終了後には全出演者がステージに上がってライブエリアの来場者と共に記念撮影を行い、RUEEDはすべての同フェスに関わる関係者や参加者への感謝の言葉と共に、「“未来への種蒔き”はまだ終わりじゃないから」と何度も口にしていました。きっとすべての参加者が未来に繋げるという気持ちを共にしたと思います。商業的に企画されたフェスでなく、発起人であるRUEEDの熱い想いや行動がしっかりと関係者や参加者全員に伝わっていることを終始会場全体から感じられた2日間。その表れの1つとして、親子連れの小さなお子さんが大きな声でシンガロングしている光景がさまざまなアーティストのライブ中に見られたのも印象的でした。
画像出典：湘南人
横須賀を代表するフェスとして、また日本を代表するレゲエフェスとして、“未来への種蒔き”が今後もさらに大きな花を咲かせ実を結ぶ。そう強く確信しながら、2日間レゲエの魅力を堪能した余韻と共に会場を後にしました。
YOKOSUKA REGGAE BASH2024について
- 開催日：2024年９月22日（日）、23日（月・祝）
- 開催時間：10時開場/12時開演/19時30分終演
- 開催場所：三笠公園（神奈川県横須賀市稲岡町82）
- アクセス：京浜急行線「横須賀中央」駅徒歩15分
- 入場料：無料（ドネーションあり）
- 後援：横須賀市
出演アーティスト/サウンド
<アーティスト>
RUEED / PUSHIM / CHOZEN LEE & THE BANG ATTACK / DOZAN11 aka 三木道三 / RUDEBWOY FACE / CHEHON / J-REXXX / YOYO-C / SPINNA B-ILL / CORN HEAD / VIGORMAN / PERSIA / 導楽 / AICHIN / ARARE / FORTUNE D / 万寿 / SHINOBI & EPIC / CORN BREAD / JA to JA MOVEMENT / YOUTH OF ROOTS / ASOUND / IWAZARU / HOME GROWN, and Secret Guest
<サウンド>
ASIAN STAR / BIG BLAZE WILDERS / BLACK GOLD SOUND / BLACK NINJA / BLAXX a.k.a. EAST BLAZE / CAPTAIN-C 20XX / DEMI-DOPE / DJ MAGARA fr. MASTERPIECE SOUND / DJ NALU / EMPEROR / HOT COZZY / HUMAN CREST / ID 238 / JAH WORKS / JIGGY ROCK / KING LIFE STAR / LIBERTY / LIFE STYLE / MASTER BRIDGE / PAPA COJIE fr. SCORCHER HI-FI / UNITY SOUND / UNSTOPPABLE / YARZ
(A to Z)
関連リンク
- YOKOSUKA REGGAE BASH: 公式サイト | Instagram | X
- RUEED : 公式サイト | Instagram
- 京浜急行：「よこすか満喫きっぷ」×「YOKOSUKA REGGAE BASH 2024」限定コラボキャンペーン
- 横須賀観光情報：「横須賀のお店を応援しよう！YOKOSUKA REGGAE BASH2024応援キャンペーン
- クラウドファンディング「うぶこえ」：横須賀レゲエバッシュが掲げる "未来への種まき" 昨年の感動を再び!!
- MIGHTY CROWN: 公式サイト
- Million Dollar Ice Cream Parlor: Instagram
- FAR EAST REGGAE CRUISE: 公式サイト
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