【葉山町】葉山消防署、使用済み消防車両2台をウガンダ・ナンサナ地区へ寄贈

葉山町消防署は2月17日、使用済みの消防ポンプ自動車と指揮車の2台をウガンダ共和国ナンサナ地区に寄贈するため、出発式を執り行った。これは国際交流の一環として実現したもので、消防車両を持たない同地区の防災力向上に貢献することが期待されている。
寄贈される車両は、2005年度導入の消防ポンプ自動車(日野デュトロ)と2003年度導入の8人乗り指揮車(日産キャラバン改)。両車両とも町内での役目を終え、これから新たな使命の地へと向かう。
寄贈の経緯
この国際支援は、2022年6月にナンサナ地区のマトブ・ジョセフ市長が葉山町を訪問したことがきっかけとなった。日本留学経験を持つジョセフ市長は、山梨崇仁葉山町長との面会で地区の現状を説明。消防車両が1台もない状況を受け、今回の支援が決定した。
ナンサナ地区について
- ウガンダの首都カンパラから5キロに位置
- 急速な発展を遂げている地域
- 防災インフラの整備が課題
車両の仕様
- 消防ポンプ自動車:日野デュトロ(2005年度導入)
- 指揮車:日産キャラバン改装(2003年度導入、8人乗り)
今後のスケジュール
2台の車両は静岡での手続きを経て、横浜港から海路でウガンダへ向かう。到着までには約1カ月を要する見込みだ。
関連リンク
筆者のコメント
春の訪れを感じる2月に、葉山町から遠く離れたウガンダへ向けて旅立つ消防車両。この温かな支援の取り組みに、国際交流における湘南の新しい可能性を感じる。
私たちの地域では当たり前のように整備されている消防・防災体制だが、世界には未だ十分な設備を持たない地域が多く存在している。葉山町のこの取り組みは、そうした現実に目を向け、具体的なアクションを起こした素晴らしい事例だ。
この2台の消防車両が、ナンサナ地区の安心・安全な暮らしを支える力となることを願うとともに、今後も湘南から世界へ、このような支援の輪が広がっていくことを期待している。