【葉山町】鹿島技術研究所の葉山水域環境実験場が海藻の量産培養手法を開発
鹿島技術研究所の葉山水域環境実験場が、海洋環境保全の研究で蓄積したノウハウをベースに、海藻の一種であるカギケノリの量産培養手法を開発した。
海産紅藻(こうそう)類のカギケノリは、牛などの反すう動物の餌に混ぜることで、胃の中で発生するメタンガスを抑制する効果を持つことが近年、明らかになっている。
メタンガスは、CO2に次いで地球温暖化の原因となっており、その温室効果がCO2の28倍にもなるとされている。
また、反すう動物の数は家畜として増え続けていることから、げっぷを通して放出されるメタンガスは今後さらに増える見通しで、世界的にその抑制が求められているという背景がある。
今回、鹿島技術研究所の葉山水域環境実験場では、カギケノリの形状を自然に近い状態である直立形状から球状に変えることにより、陸上の水槽で安定的に量産できる技術を確立したという。
今後はさらに経済的合理性の高い量産培養手法を検討するとともに、さまざまな機関と連携してカギケノリの大量生産を実現し、脱炭素社会への移行に貢献したいとのことだ。