【葉山 グルメレポ】Tette. - おとぎ話から出てきたような山の麓の小屋で癒しの恋恋豆花

観光でいらっしゃる方も多い葉山ですが、実は葉山には駅がありません。葉山の海や山に行くには、駅からバスに乗る必要があります。
そんな葉山の中でも一段と山深い木古庭(きこば)に辿り着くには、逗子駅もしくは横須賀の京浜急行汐入駅からバスで30分かかります。
そんな山深いところにありながら、客足が途絶えないのが、おとぎ話の中から出てきたような可愛らしい小屋で月に数回営業している「Tette.(てって)」です。
オリジナル豆花と米粉のおやつ、そして月替わりでおいしいもの(お食事系メニュー)を提供しています。

画像出典:湘南人
バス停から坂を登って徒歩5分。山の麓の丘の上にある見晴らしの良い小さなカフェです。
シャビーな木材や窓枠がおとぎの国への入り口感満載です。
目次
おとぎ話の世界をつくる店主のりさん

画像出典:湘南人
Tette.の魅力は、おとぎ話の小屋に入ったような素敵な空間だけでなく、体が喜ぶ素材を使った見た目から既に美味しいスイーツとお料理です。
それを全部作り出しているのが、店主の行正のりえ(通称のり)さん。いつもカラフルでふんわりと柔らかいインドのコットンワンピースとエプロンを身につけて、温かい笑顔で迎えてくれます。
のりさんは、カフェの他にお料理教室や味噌仕込み、水キムチ作りなどの季節の手仕事ワークショップを開いたり、マルシェに出店したり、美味しいもので笑顔を作る活動をたくさんしています。
のりさんは陶芸家でもあるので、お店で使っている器はのりさんの手作りの器です。
Tette.の店名の由来は「手と手」。手と手から生み出すものという意味と、「ゆっくりのんびりしてって」、「美味しいものがあるから食べてって」という思いから名付けたそうです。
オリジナル豆花 恋恋豆腐(レンレントウファ)

画像出典:湘南人
豆花は伝統的な手法で豆乳を固めて、甘いシロップをかけて食べる台湾の国民的なスイーツです。
豆腐のように見えますが、にがりを使う豆腐や、ゼラチンや寒天を使う杏仁豆腐とは作り方も食感も異なります。フルーツ・豆・あんこなどが添えられることもあり、冷たいものも温かいものもあります。
豆花がTette.の看板メニューになったのは2023年からです。「恋恋豆花」というメニュー名は、台湾を舞台にした映画のタイトルが由来です。“恋恋”には「恋しくてたまらない」「名残惜しい」といった意味があり、響きも可愛らしいため、のりさんが気に入って拝借したそうです。
恋恋豆花(税込1,200円)が入っているこの器はもちろんのりさん作です。冬は温かい豆花がいただけます。

画像出典:湘南人
恋恋豆花はたっぷりの日替わりトッピングが特徴です。
この日はイチゴ・キウイ・緑豆・芋圓(いもえん=芋のお団子)・ハトムギ・あんこ・白木耳・落花生のパウダー8種類でした。甘く煮たピーナツや金柑、パイナップルが乗ることもあります。
豆花は絹豆腐よりさらにやさしい口当たり。ツルンと口に入ったら優しく溶けます。
私のイチオシトッピングは芋圓。ムチムチとした食感とサツマイモの甘さが病みつきになります。
あっさりした豆花と個性豊かなトッピングを繋ぐのは、生姜と台湾茶のシロップです。しっかりと甘味はあるのですが、さっぱりしているのは白砂糖を使っていないからでしょうか。喉が潤う甘さです。
写真から伝わらないかもしれないのですが、実は結構しっかりと量があります。多彩なトッピングと爽やかなシロップで最後まで色々な組み合わせで飽きずに楽しめるので、食べ終えた後に「あれ?お腹いっぱいだ!」といつも驚いています。
月替わりのおいしいもの〜この月はバインセオ

画像出典:湘南人
私が訪問した月のおいしいものは、バインセオ(ベトナムの食事系米粉クレープ。税込1,200円)でした。
本場のバインセオを思わせるようなたっぷりの具材とぷりぷりのエビ。付け合わせの新鮮な野菜サラダのボリュームもたっぷりでした。
ちなみに2月のおいしいものは「ダルキーマカレー」。スパイスと玉ねぎにトマトをじっくり炒めて、ひよこ豆と豚ひき肉、ココナツミルクを加えてコトコト煮込んだカレーに、いろいろな野菜の副菜を添えてカレープレートにしています。こちらもすごく美味しそうです。

画像出典:湘南人
店内は10席ほどの可愛らしい空間です。建具や床の味のある古材をはじめ、机や椅子のアンティークな感じと、閲覧自由な本のチョイス、大きく飾られた枝やドライフラワーなど、どこを切り取っても絵になる可愛らしい空間です。
天気の良い日は、外の広々としたテーブル席も利用できます。春から秋は外が気持ちよくておすすめです。

画像出典:湘南人
店主のりさんが作った陶器や、のりさんの娘さんが作ったワイヤーアートも販売されています。
陶器はどれも手作りの一点もの。細かく描かれた繊細な絵柄とほがらかな色使いに見惚れてしまいます。
のりさんの陶器のファンも多く、年に1〜2回のペースで個展も開催しているので、Tette.のインスタをチェックしてみてください。

画像出典:湘南人
お土産に1枚から買えるクッキーがおすすめです。
この日はオートミールとメイプルのチョコクッキー(税込150円)と、厚焼き塩クッキー(税込100円)でした。両方1枚ずつ購入して帰ったのですが、すぐにもっと買っておけばよかった…と後悔しました。
どちらのクッキーもサクサクと食感が楽しく、小麦や白砂糖を使っていないせいかとても軽いです。特に塩クッキーは、味といい、オーガニックポピーシードの噛み応えといい、お酒のおつまみとしても相性が良さそうです。
残念ながらこの日は売り切れだったのですが、Tette.といえば米粉の蒸しパンが有名です。
各種マルシェにTette.が出店すると、蒸しパン目当てに大行列ができます。
マフィンのようなカップに入った1人用の蒸しパンは、美味しく蒸しあがった目印としてトップがぱっくりと割れています。
ケーキのようにフルーツやあんこ、クリームがたっぷりトッピングされていて、見た目にもとても美味しそうです。
Tette.の蒸しパンを見つけたら、ぜひ一つお持ち帰りしてみてください。私の経験上、豆花と蒸しパンを食べるとかなりお腹いっぱいになるので、無理せずお持ち帰りがおすすめです笑。

画像出典:湘南人
今回は、私の大好きな葉山のTette.をご紹介しました。
「ここだけ時間の流れが違うのでは?」と錯覚するような、ふんわりと優しい空気に包まれた空間です。
こんなに優しい空間と美味しいものを作れるのりさんは、魔法使いなのではないかと常々疑っているほどです笑。
のんびりバス旅も良いですし、広々した駐車場のスペースが4台分あるのでドライブしながら車でくるのもおすすめです。
心も体も喜ぶ美味しいものを食べに葉山の山奥までお出かけしてみてはいかがでしょうか?これからの季節、テラス席も気持ち良いですよ!

画像出典:湘南人
駐車場の場所はTetteのインスタグラムを参照ください。
Tette.
営業時間・定休日
営業日と営業時間は月替わり。
Tetteのインスタグラムをご参照ください。
支払い方法
現金
禁煙・喫煙
禁煙
設備
店内10席、テラス席8席
アクセス
JR逗子駅、京浜急行逗子・葉山駅から衣笠駅行きバス約30分。「木古庭」バス停下車。徒歩5分。
住所:〒240-0114 神奈川県三浦郡葉山町木古庭1423-45
駐車場:あり4台(無料)
お店から徒歩1分の場所なのでTette.のインスタグラムのハイライト「駐車場について」を参照ください。
基本情報
お店の種類
カフェ
ジャンル
アジアンミックス
メイン料理
スイーツ
利用シーン
お一人様、家族・子連れ、ランチ、デート、女子会
こだわり条件
落ち着いた空間