【鎌倉 イベントレポ】〈後編〉創作和菓子 空羽kuu×日本画 天内純子 二人展『うつろい』 - 北鎌倉 浄智寺谷戸の新緑をくぐって、茶室 宝庵で味わう和の世界

モダニズム建築家 山口文象の設計による、名茶室 夢窓庵
茶室 宝庵の夢窓庵は、土壁と茅葺屋根と大きな丸窓が特徴の、一畳台目(いちじょうだいめ)と呼ばれる、世界最小サイズの茶室です。
創作和菓子 空羽kuu×日本画 天内純子 二人展『うつろい』、 前編はこちらをご覧ください。
【鎌倉 イベントレポ】〈前編〉創作和菓子 空羽kuu×日本画 天内純子 二人展『うつろい』 - 北鎌倉 浄智寺谷戸の新緑をくぐって、茶室 宝庵で味わう和の世界
丸窓の中に展示されていたのは、和菓子「黄金色」、日本画「冬鱗」です。
小さな黄金色のイチョウ葉が日本画に融合して、ひとつの作品となっていました。
こちらは、和菓子「月光」、日本画「つきあかり」です。
輝く月光が、水面に映るのを表現した絶妙な配置。
作品は、二人で相談しながら配置を決めたそうです。
和菓子「うつろい」、日本画は「うつして」。
庭の自然光が、作品の美しさを際立たせていました。
小さな茶室とはいえ、無窓庵に展示された作品は三点のみ。
空間という贅沢を改めて感じました。
常安軒に戻り、4畳間へ。
和菓子「寒月」、日本画は「うすらひ」。
和菓子「風冴ゆ」、日本画は「春浅き」。
どちらの作品にも、ほんのり桃色が混じっていました。
春を待つ、如月きさらぎ(二月)をイメージした作品です。
天内純子さんの日本画はキャンバスの淵まで描かれているものが多く、立体感が印象的です。
和菓子「福寿草」、日本画は「あわゆき」。
寒さを乗り越えて芽を出す、自然の力強さを感じる作品です。
ひととおり鑑賞を終えると、「そらいろ、みずいろ」と名付けられたお干菓子と緑茶がもてなされました。
「そらいろ」を、陽に透かして見ましたよ。
表面がパリッとして中は水々しく、すっとした爽やかな味でした。
「みずいろ」はほろりとした食感で、口の中で優しく溶けていきました。
小さな絵画のようでした。
どちらも、ずっと眺めていたいほど美しい干菓子でした。
こちらは、入場券とセットになっていたフォトブックと天内純子オリジナルハンカチです。
爽やかな緑色ベースで、スイカズラが描かれています。
フォトブックには、宝庵に溶け込んだ二人の作品が、弥生やよい(3月)から、如月きさらぎ(2月)までの和風月名(わふうげつめい)で掲載されています。
セットで頂いた和菓子は、展示されていた胡蝶花とスイカズラです。
展示作品と同じものを食べることができるなんて、とても贅沢ですね。
さっそく家に帰って頂くことにしました。
まずは、空羽さんの和菓子細工を鑑賞。
滑らかな丸みを帯びていて、花や葉が繊細に表現されています。
切ってみると、このように中身も美しく丁寧に作られていて、舌触りも良く、お味も優しい甘さでした。
今回伺った、創作和菓子 空羽kuu×日本画 天内純子 二人展『うつろい』は、和菓子、日本画、茶室など、日本の文化とその素晴らしさを改めて感じる展示会でした。
空羽さんの和菓子をいただくには、月に一度の宝庵茶屋(施設公開日)がおすすめです。
季節にちなんだ上生菓子とお茶付きで、施設内を自由に見学できます。
5月は28日ですが、1日5回に分けられた回は、すべて満席ですので、6月のご予約はお早めにどうぞ。
また、天内純子さんの日本画体験ワークショップなど、日本画に触れる機会もありますので、ぜひ参加してみて下さい。
このような素晴らしい日本の文化を、老若男女問わず海外の方にも、ゆっくり味わって頂きたいと感じました。
イベント紹介
【創作和菓子 空羽kuu×日本画 天内純子二人展『うつろい』北鎌倉たからの庭 宝庵】
■住所:〒247-0062 神奈川県鎌倉市山ノ内1415
■日程:2023年5月2日(火) 〜4日(木祝)
■時間:10:00〜16:00
■場所:北鎌倉 たからの庭 宝庵
アクセス
JR 北鎌倉駅から 徒歩10分
関連リンク
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