【逗子イベントレポ】生ワイン&クレープ祭り-心もつつむ幸せ大人時間
JR逗子・京急逗子葉山両駅と逗子海岸を繋ぐシンボルロードは、またの名を「海岸通り」とも呼ばれ、古くから地元に住まう方々や海岸を訪れる観光客に親しまれています。
瀟洒な住宅の立ち並ぶ通り沿いに佇むキッチンカー「WayToGo Stand」を舞台に、毎年、冬のこの時期にしか味わうことの出来ない限定無濾過醸造のフレッシュでジューシーな生ワインと、茅ヶ崎の女性フードユニット、「イクとノリ」によるコラボイベントが、2024年12月7(土)・8(日)日に開催されていましたので当日のその模様をご報告します。
WayToGo Standとは?
逗子のシンボルロード沿いに停車しているネイビーとベージュを基調としたボディに、ウィンドウを飾る個性的なイラストがひと際目を惹くキッチンカー。
駅から徒歩6〜7分、逗子海岸から徒歩5分程の場所にあります。
逗子在住の方や逗子海岸を訪れた際に見かけたことのある方もいらっしゃるかと思いますが、シンボルロードで営業していることは滅多にありません。
今回のイベント時、歩きながら「初めて営業しているところをみた」と仰っている方も。
2024年から逗子花火大会の日や、初夏の週末に生ビールなどの販売を開始されたそうです。
WayToGo Standが自信を持っておススメする無濾過無添加の限定醸造生ワイン
国内産の摘みたてぶどうが発酵を経てワインに変わるその瞬間を瓶詰めした完全無添加、無濾過の生ワイン。
今回販売されていた井筒ワインの生ワインは、事前予約のみの限定醸造で、一般に販売されるのは蔵元とお付き合いのある限られた店舗で本数も販売時期もごく僅か。
そんな貴重なコンコード(赤)とナイヤガラ(白)の生ワインを2種試飲セットにして税込500円と気軽に飲めるとあり、昼前から杯を傾けている方もちらほら伺えました。
実際に頂いてみるとまるでぶどうジュースのような飲みやすさ。果実そのものをドリップしたようなフレッシュさは、毎年この季節しか味わうことの出来ない特別なものだそう。
フラダンスの練習帰りというお客様も美味しそうに飲まれています。
滅多に営業しないWayToGo Standが自信を持っておススメし販売する限定醸造の生ワイン、レアとレアの組み合わせにフードの方にも期待が高まります。
コラボ出店「イクとノリ」とは?
「イクとノリ」は茅ヶ崎在住の片山育子さんと對馬(つしま)紀子さんによるフードユニット。
イクこと片山さんは主に夕方からのバータイムのおつまみを担当。
クロアチア、ザグレブのビストロでのコックの経験や、帰国後はカフェで調理を担当されたり、新鮮な魚を扱えるようになりたいと魚屋さんでも修行を積まれたそうです。
ノリこと對馬さんは主にデイタイムのクレープとバータイムのガレットを担当。
30代でパン作りに目覚め、デスクワークの仕事からキャリアチェンジし、パン屋さんで惣菜パンを担当したり、カフェでの調理で飲食の経験を重ねられてきたそうです。
おふたりは6、7年前に在職されていたカフェのキッチンで一緒に働いていた同僚同士。
片山さんが對馬さんにキッチンカーでの出店を打診したところ、對馬さんが「やろう!」と即答、ユニット結成に至ったそうです。
好きなことを仕事にしたい。料理が心から好きで、同じ熱量を持つおふたりがユニットを組み「イクとノリ」が誕生しました。
美味しいもの作りのプロフェッショナル、「イクとノリ」のメニューをご紹介
片山さんはフランスピレネー山脈の麓に広がるバイヨンヌ村の18ヶ月熟成生ハム“ジャンポンドデバイヨンヌ”を使った「生ハムと炙りパイナップル」、「バルサミコごぼう」、「ツナガレット」などを盛り込んだ「オードブル8種盛り」(税込600円)や「ホットワイン」(税込700円)を担当。
今回のイベントのために取り寄せた生ハムは、添加物を一切使わず原材料は豚肉と岩塩のみ。熟練のフランスの職人さんが手作業で手間ひまかけて、18ヶ月もの時間をかけて熟成させたそうです。
生ワインとともに、しっかり塩味の利いた生ハムとパイナップルの甘じょっぱさのハーモニーを楽しんだり、ピクルスでお口をさっぱりしたり。
クリームチーズに香ばしいナッツをまとわせた「クリチーのナッツ添え」など計8種類もオードブルが入って税込600円はとてもお得。片山さんの美味しいものをお手頃に食べて頂きたい、という気持ちがぎっしり詰まったメニューです。
ホットワイン(税込700円)は夕方冷え込んでから、とくにありがたい存在に。
オレンジや生姜、カルダモンやハイビスカスなどをスパイスと一緒に煮込んだホットワインは、冬の冷えた身体に染み渡る優しい温かさと美味しさでした。
對馬さんは焼きたてクレープとガレットを担当。一枚一枚心を込めて手焼きされています。
「シナモン香るりんごクレープ」(税込700円)や「おとなの塩キャラメルバナナ」(税込600円)、「あぶりシュガーバター」(税込500円)といった思わず目移りしてしまいそうな各種クレープに加え、「生ハムガレット」(税込700円)等が販売されていました。
クレープはスイーツのイメージですが、こだわりのかくし味や製法がひと手間もふた手間も加えられていることで、どれも生ワインにも合う大人の味わいです。
筆者は「自家製塩キャラメル」(税込500円)をチョイス。
塩キャラメルのまろやかでとろける食感に、パリっとしたスライスアーモンドが小気味よいアクセントになり、一口ひと口食べ進める度に新鮮な美味しさと感動が広がりました。スライスアーモンドは事前に空炒りすることでパリパリに。
甘すぎず、ビターさもある塩キャラメルは自家製ならではのお味でした。
素材にこだわり、工程の一つひとつに手間ひまと、食べる方への愛情が込められています。
おふたりのコラボメニューとなる「オードブル8種盛りと生ハムガレット(大)」(税込1000円)は食事にもなる大満足のボリュームでした。
ハムのプロフェッショナルが選んだ“ジャンポンドデバイヨンヌ”
今回頂いた18ヶ月熟成生ハム“ジャンポンドデバイヨンヌ”は、日本ハムから「セレッソ大阪」社長や「北海道日本ハムファイターズ」社長を歴任した藤井純一氏が現在取締役を務めるホットファクトリーが独占契約で直輸入したもの。
ハムを熟知する藤井氏が30年来築いてきた国内外での繋がりの賜物により、フランスのSALAISONS DE L'ADOURA社との独占契約を実現させたそうです。
WayToGo Stand店主が生ワインに合う生ハムを探し求める中、知り合いを介してこの“ジャンポンドデバイヨンヌ”に出会い、肉質と塩味のバランスがフレッシュな生ワインに最も合うのはコレだと仕入れたとのこと。
関西では同社直営店の生ハムとワイン専門店マンマパルマなどで食べることが出来るそうですが、関東エリアではWayToGo Standでの提供が初めてとのことでした。
WayToGo Stand×イクとノリ、コラボ誕生秘話
WayToGo Standの店主と片山さんが、葉山のレストランで開講していた料理教室の同じテーブルになったことからコラボ話が始まったそうです。
キッチンカーを所有する店主と、美味しいもの作りが出来る片山さんが意気投合し、そこに對馬さんも加わりこのコラボレーションが動き出しました。
保健所にメニューの相談や申請に一緒に行ったり、開店までに相当な時間を共有されたそうです。常設の店舗と違いキッチンカーという限られたスペースや条件の中で、提供メニューを検討し、様々なハードルを乗り越えて出店まで漕ぎ着けたとのことでした。
トライアルキッチンカーから出発!イクとノリの今後
これまで逗子シンボルロードや茅ヶ崎の里山公園などで出店されてきた「イクとノリ」ですが、残念ながら今回でひとまずユニットでの活動にピリオドを打たれるそうです。
片山さんは今後「穏やかな家庭の味の惣菜屋さん」を、對馬さんは2025年中のクレープとガレットの店舗開業を目指し、食べに来てくださる方に元気を届けたいとのことです。
對馬さんは開業までの道のりをインスタにアップされるそうなのでぜひとも応援したいですね。
シンボルロード唯一のオープンテラスWayToGo Stand
今後もWayToGo Standではコラボ出店を中心に不定期営業を検討されているそうです。
住宅地のため周辺環境に配慮しながら営業可能な内容に限られますが、夏場以外にも花火大会や逗子海岸映画祭、Zushi Beach Candle等地域の方以外にも多くの方の往来のあるロケーションですので、キッチンカー内でのコラボ出店希望の方は相談されてみるのも良いかもしれません。
「イクとノリ」の方々もこれから飲食を始めたい人達にとって、WayToGo Standのキッチンカーは一歩踏み出すための場にピッタリと仰っていました。
真夏の賑やかさも良いですが、晴れた冬にお向かいの紅葉を見ながらオープンテラスで頂く生ワインとクレープは格別でした。大人だけでなくお子さんも青空の下楽しそう。
テイクアウトして逗子海岸で夕陽を見ながら食べる方も。
滅多にオープンされていない場所でのレアなイベント。
この時期限りのドリンクに今回限りの「イクとノリ」によるフードというレアなメニューだっただからこそ、いらっしゃった方々の心にこれからも残る機会となったことでしょう。
大人の生ワイン&クレープ祭り
開催期間
2024年12月7日〜12月8日 12:00〜18:00
開催場所
会場名: WayToGo Stand
住所: 逗子市逗子6丁目シンボルロード沿い、東郷橋そば
駐車場:なし
主催
主催者名:WayToGo Stand