【閉店:鎌倉 グルメレポ】カフェ&ギャラリーtsuu – 百年の蔵と草花 そして 美味しい料理
※こちらのお店は2024年06月30日に閉店しました。
鎌倉若宮大路の一本東側に、鎌倉小町大路(辻説法通り)はあります。
その静かな住宅街を抜ける通りで、一際目を引くのが、米蔵をリノベーションしたお店 カフェ&ギャラリー tsuuです。
明治時代に建てられたという米蔵。その堂々たるモダンな佇まいは、シンプルで美しく、長い間この街を見続けて来たその歴史に、時空を超えた壮大なロマンさえ感じます。
今回は、その百年の蔵 カフェ&ギャラリー tsuu をご紹介します。
百年の蔵と草花
蔵のまわりを草花たちが囲います。
急いでいるときには目にも止まらない草花ですが、こうして見ると、綺麗な花を咲かせていたり、かわいい葉っぱを付けていたり、見ていてほっとします。
tsuuの玄関は、まるで森への入り口の様です。
高い天井と漆喰の白壁、木骨の茶色が、モノトーンの古い写真のようなシックな雰囲気に、室内をまとめます。
そして壁に掛けられた絵や小物達にも、そっと寄り添うように、草花たちが飾られているのです。
素敵なアレンジの草花たちに目が行きます。
道端にそっと咲く草花。
身近な存在でもあり、その飾らない素朴さに心癒されます。
「草花を愛でる時が、一番心豊かになる時」
と話してくれたのは、tsuuのオーナーであり 草花アートデザイナーの多鶴(tatsul) さん。
お店を切り盛りする傍ら、季節に合った草花アートを制作しています。
そんな多鶴さんの想いのこもった草花アートが、蔵中を優しく彩っています。
そして おいしい料理
ここでいくつか、お勧めの料理をご紹介します。
料理がとても美味しいです。
とろ~んとスペアリブフルーツ煮 2,200円(税込)
お肉は秋田のもち豚。砂糖、醤油をいっさい使わないパイナップルベースのオリジナルのタレを使い、弱火でコトコト一日じっくり煮ます。
お箸でも切れるとろとろのお肉は、口の中で消えてなくなります。
お肉のコクと自家製のタレが絶妙のバランスで絡み合い、お箸が止まらなくなる美味しさです。
スペアリブには、ご飯と具沢山のお味噌汁が付きます。絶品です。
温野菜(ランチセットにつきます)
温野菜は、レンバイ(鎌倉市農協連即売所)で購入した鎌倉野菜を蒸し焼きにしたもの。
シンプルに、野菜の旨味がたっぷり凝縮されています。野菜好きにはたまりません。
tsuuで大人気の一品です。
tsuuオリジナルカレー 1,980円(税込)
トマト、玉葱をじっくり炒めて、鶏の手羽元をクミン、コリアンダー、ガラムマサラ他10種類のスパイスで煮込む。
鶏の旨味とスパイスが複雑に絡み合った、奥の深いカレーです。
鎌倉にはカレー店が多いのですが、どこのお店にも引け劣らない本格的なカレーです。
これまたすぐにリピートしたくなる、美味しい一品です。
蔵に魅せられて tsuu誕生の秘話~人の集まる蔵へ
米蔵との偶然の出会いは、まだ多鶴さんが都内に住んでいた頃です。
たまたま鎌倉に遊びに来ていて、この米蔵の前を通りかかった時に“貸店舗”の張り紙を見つけ、もうその日のうちに、お店を借りたいと電話を入れたそうです。
その後、多鶴さんが訪ねて行き、入った蔵の中は、温度感とか空気感とかが特別でした。
そして何より、外から差し込む日差しのあまりの神々しさに感動したのです。
当時、都内でお店を経営していた多鶴さんですが、いつか旦那さんと一緒に喫茶店をやりたいという夢を持っており、まさに実現するにはここしかないと思ったそうです。
蔵は、土壁で出来ています。
土の建物と草花の出会い。“引き寄せ合った”とでも言うべき出会いがここにありました。
こうして2008年8月、ここ鎌倉で カフェ&ギャラリーtsuu がオープンすることになったのです。
tsuuでは、絵や写真の個展、音楽等のライブも行われます。
ここに集まるのは、同じ様にtsuuに魅せられた人達。
個展やライブを通し、さらにその輪は大きく広がって行くのです。
(ちなみに、息子さんのJazzギタリスト 小沼ようすけさんも、ここでライブをされます。
Yosuke Onuma "jasmine" ♬)
そして カマコン (鎌倉を熱くしたい人をITで全力支援する活動)です。
多鶴さんは、カマコンのサポートをしており、tsuuは、カマコンのサロン会場としても使用されています。
最後になりますが
蔵は、大切な物をしまう場所です。
蔵には、大切な物が集まります。大切な思いが集まります。
多くの人が出入りし、その夢とか情熱を語り合い、
そんな思いを、蔵は、ずっと見守り続けているのです。
そして草花。
身近にあって、こんなに安らぎを与えてくれていたことを、思い出させてくれました。
個展やライブのタイミングで、訪れてみるのも良いかもしれません。
きっと、tsuuという蔵が優しく包み込んでくれるはずです。
イベント紹介
11/22㈬-12/3㈰ 『 添い絵と草花展 -想い- 』
多鶴さんと添い絵作家 伊藤華奈さんの二人展があります。
“ふと気づいた時に、いつも絵が寄り添ってくれている”
それが、添い絵の目指すところ。
そんな添い絵を書き続ける伊藤華奈さんと多鶴さんの二人展です。
「只今、二人で百年の蔵に蒔いたタネを育て中」とのこと。
どんな大きな抱擁の世界がtsuuを満たすのか、今から楽しみです。
店舗紹介
【鎌倉 百年の蔵 ~カフェ&ギャラリー tsuu】
■住所:神奈川県鎌倉市小町2-23-6
■電話番号:0467-22-2592
■営業時間:[月・火・金・土・日] 11:30~18:00
■定休日:祝日を除く月曜日
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。
関連リンク
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カフェ&ギャラリーtsuuホームページ