【藤沢 イベントレポ】第50回全日本ライフセービング選手権- 西浜S.L.S.C 浜地沙羅選手・浜地櫂依選手姉弟に密着
海外の招待選手達と笑顔で撮影に応じてくれた、浜地沙羅選手(写真左)。
【藤沢イベントレポ】ゴールの先に、救う命がある。「全日本ライフセービング選手権」3days開催
2024年10月12~14日に片瀬西浜海岸で開催された「第50回全日本ライフセービング選手権」で総合優勝した、西浜サーフライフセービングクラブ(西浜S.L.S.C)所属のアスリートです。
弟である浜地櫂依選手も、同じ西浜S.L.S.Cに所属しています。
浜地沙羅選手は、ボードレース・オーシャンウーマンの全日本選手権で優勝経験があり、日本代表として国際大会にも出場しています。
浜地櫂依選手も、現役高校生ながら国際大会で上位入賞を果たしており、強化指定選手に選ばれていて、今後のライフセービング界を担う姉弟です。
プロフィール
浜地沙羅選手
現在大学1年生。両親の影響もあって小学1年生から西浜S.L.S.Cに所属し、練習をはじめる。
2021年、16歳で出場した全日本選手権では、大会史上初となる現役高校生でオーシャンウーマンを制した。
2023年には、オープンカテゴリーで日本代表選手に選出され、スペイン協会からの招待選手として出場し、種目別準優勝を獲得。
ライフガードの資格を取得し、シーズン中には監視活動をしながら学業と競技生活の両立に努め、一方でライフセービングの普及活動にも熱心に取り組んでいる。
浜地櫂依選手
現在高校2年生。姉の沙羅選手と共に、幼少期から西浜S.L.S.Cに所属。
現役高校生ながらレースではその頭角を現し、日本代表(ユースカテゴリー)に選出される。
2023年、姉と共に出場したスペインの国際大会でも上位入賞を果たし、海外遠征の経験を積む。今後の成長が期待される17歳。
地元での全日本選手権開催に
浜地沙羅選手:「(自分自身の)コンディションはとてもいいです。お天気もいいし、自分が高校の時に優勝できた時の気候とも似ていて、いいエネルギーを感じられています。」
いつも笑顔を絶やさずに、前向きな言葉で語ってくれる沙羅選手。チームの中でも頼れる存在感を醸し出しています。
櫂依選手も、仲間たちと和気あいあい。慣れ親しんだ海のもとでリラックスした様子もうかがえました。
オーシャン競技に出場
2人は共に、ボードレースやサーフスキー、オーシャンウーマン/オーシャンマンなどに出場しました。なかでも沙羅選手は、出場した種目において常に入賞し、オーシャンウーマンリレーとレスキューチューブレスキューでは1位を獲得されました。
沙羅選手に質問
― 近い将来の夢はありますか?
沙羅選手:「はい!以前に比べると随分知られてきたとは思うのですが、まだまだライフセービングの認知度が高くなくて。学校単位でチームを組んで大会出場できないのが現状です。大学でも「サークル」に分類されるので、大学名で「チーム」として活動できるようになればいいなと思っています。」
― 改めて、ライフセービングの魅力を聞かせてください。
沙羅選手:「ライフセービングをやっていると、学校では学べないことをたくさん知ることができます。その上で、やはり人の命を守れるためにあるということ。この2つのことが同時にできるスポーツの素晴らしさを、次の世代の子供たちにも繋げていきたいと感じています。そう思うようになったのは、自分自身がこれまでライフセービングに打ち込んでこられたから。それは、家族や周りの方たちのサポートがあってのことだというのを痛感しているからです。恩返しのためにも、広く知ってもらうために活動していきたいと思っています。」
大手放送局の取材にも、清々しい沙羅選手のまましっかりと対応されていました。
大会3日間を終えて
櫂依選手、ボードレースでは4位入賞。
大会を振り返っていかがでしたか?と尋ねてみると、
櫂依選手:「いやー、もう一言、修行不足です。それにつきます。修行しなおします。」
気持ちはもう、力強く次のシーズンに向かっているようでした。
ファイナリストだけが着用できるビブスを脱ぐと、可愛らしい女子大生の姿に戻る沙羅選手。大会はいかがでしたか?
沙羅選手:「今年はライフガードの有資格者として2ヶ月間このビーチ(片瀬江ノ島海岸)でパトロールを行い、人の命と向き合ってきました。3年ぶりに無事故を達成して、ライフガードとしても競技者としても、日本一であることを証明できた3日になったのではないかと思っています!ご支援頂いた皆様、応援してくださった皆様ありがとうございました!」
ライフセービングを始めた時から、平日は毎朝5時半に起きてビーチクリーンを行い、練習をしてから学校に向かうことがルーティンになっているという浜地姉弟。大会期間中であってもそれは変わることなく、この日の朝も浜辺の掃除の後にトレーニングをしてから競技に向かわれた事を、はにかみながら教えてくれました。
湘南の海と人々は、こうした影ながらの功労があって守られてきているのですね。
浜地姉弟の今後のご活躍と、そして夢が実現しますように海に願いを込めて。
ライフセービングというスポーツを、ぜひ皆さんも注目してみてください。
大会概要
【第50回全日本ライフセービング選手権大会】
■主催:公益財団法人日本ライフセービング協会
■日程:2024年10月12日(土)〜14日(月・祝)
■会場:片瀬西浜海岸(神奈川県藤沢市片瀬海岸)
■助成:独立行政法人日本スポーツ振興センター
■後援:国土交通省、スポーツ庁、消防庁、海上保安庁、神奈川県、藤沢市、日本赤十字社、公益社団法人日本水難救済会、公益社団法人藤沢市観光協会、公益財団法人日本水泳連盟
■協賛:株式会社SUBARU、株式会社BS日本(BS日テレ)、株式会社ポピンズ、株式会社櫻井興業、株式会社クレーマージャパン
■協力:江の島海水浴場協同組合、江の島片瀬漁業協同組合、株式会社オフサイド、公益財団法人かながわ海岸美化財団、一般社団法人神奈川県ライフセービング協会、鵠沼サーフショップ組合、鵠沼ビーチクリーンクラブ、株式会社湘南なぎさパーク、株式会社殿網、特定非営利活動法人⻄浜サーフライフセービングクラブ、公益社団法人日本サーフィン連盟 湘南藤沢支部、藤沢市漁業協同組合、公益財団法人藤沢市みらい創造財団、三菱地所株式会社 横浜支店