【鎌倉 観光スポット】祇園山ハイキングコース - 待ってました!2023年4月開通、史跡盛りだくさんのハイキングコース<前編>
令和元年の台風15号・19号の影響により倒木や地滑りなどで大きな被害を受け、通行止めとなっていた「祇園山ハイキングコース」の復旧等が完了し2023年4月1日から通行再開となりましたので、行ってまいりました!
鎌倉はハイキングコースも多く、史跡と合わせて多くの方が楽しみにやってくる観光地。この祇園山ハイキングコースの開通を今か今かと待ちわびていたハイカーの方も多いのではないでしょうか。もちろん私もその一人です。
今回は、その際の様子をご紹介したいと思います。
街中にほど近い史跡のあるハイキングコース
鎌倉の街は山に囲まれた印象がありますが、祇園山ハイキングコースも街中に近く、駅から徒歩15分ほどでその入り口に到着することができます。
先ほどまで住宅街だったのが、数分で緑が深くなったり、ところどころ歴史を感じさせてくれる史跡が現れたりと、非日常を味わえるのも魅力の一つです。
今回は、「北条高時腹切りやぐら」から「八雲神社」に抜けるコースで歩いてみることにしました。
街中からハイキングコースに入るまでにも、幾つか興味深い史跡があります。
鎌倉旧市街地最大の河川「滑川」
車通りも比較的ある小町大路から、北条高時腹切りやぐらに向かって歩いていくと、「滑川」に差し掛かります。
ここで滑川について少し…
滑川は、三浦半島付根の朝比奈峠付近を源流にしており、およそ6km下り、相模湾に注ぐ鎌倉旧市街地最大の河川である。
滑川の名称は、上流から太刀洗川、胡桃川、座禅川、夷堂川そして炭売川、閻魔川などがあり、流域による川の性質や接し方の違いを伺うことができる。
参照元:東勝寺橋|鎌倉市
まちなかを流れる川ですが、ところどころで渓谷のように美しい自然景観を見ることができます。岩肌もあらわな護岸は苔むし、周りの緑と調和しています。春には桜、秋には紅葉と、四季折々に移り変わる景観は、日常生活に安らぎを与えます。
参照元:滑川|鎌倉市
日頃、川について深く考えることは少ないと思いますが、鎌倉の河川の名や、そこにかかる橋の名前にふと歴史の香りがすることを思うと、河川にも歴史と歩んできたストーリーがあることに気がつきます。
そういったところに着目して旅してみるのも面白いかもしれませんね(いつか川と橋をめぐる旅もご紹介してみたいと思います!)。
美しいアーチ橋
そして、この滑川にかかる橋が「東勝寺橋」です。
東勝寺橋は、大正13年に建造されたアーチ橋です。関東大震災の復興期には、このようなアーチ橋が多く建造されましたが、そのほとんどが撤去された今日、当時の姿を保つ東勝寺橋は希少なものです。
虹のような弧を描く東勝寺橋の姿は、周囲の緑や滑川の川面と見事に調和し、美しい渓谷風景の一部となっています。また、青砥藤綱の伝説や北条一族の滅亡など、中世の歴史が息づく場所でもあります。
参照元:東勝寺橋|鎌倉市
山に向かって橋の右側のたもとに、見落としそうなほど草が生い茂っている階段の道があります。草を掻き分けて進むと、橋の横に降りられます。
道は階段状にはなっていますが、石を積み上げたような雰囲気のある階段なので濡れていると滑りそうなのと草で見えにくいの注意が必要です。
降りてみれば、橋の上から見る景色とはまた別世界の空気に包まれます。
住宅街からひとつ下がって聴く音や空気、自分だけが特別な時間過ごしているような気持ちになれますよ。
そこからは道がないので、川沿いの石をつたって離れたところから渓谷風景や希少なアーチ橋を眺めるのも良いかもしれませんね。
橋の手前には、「青砥藤綱旧蹟」もあります。
東勝寺橋付近には、五十文のタイマツを買い、川に落とした十文を探させたという青砥藤綱の故事伝承が残るなど、中世鎌倉の歴史を彷彿させる場所である。
参照元:東勝寺橋|鎌倉市
ハイキングコースの手前から既に見どころに溢れていて興味深いです。
それだけ、このエリアがハイキングといっても街中に近く、古くから政治や文化の中心に近かったことを感じさせてくれる場所ということではないでしょうか。
さて、次回いよいよ(やっと?)祇園山ハイキングコースに突入します!
【鎌倉 鎌倉スポットレポ】祇園山ハイキングコース - 歴史に思いを寄せながら見晴台で海を見つめる<後編>に続く
地図
【祇園山ハイキングコース(東勝寺跡方面口)】
■住所:〒248-0006 神奈川県鎌倉市小町3丁目11−39
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