【小田原市】小田原城跡御用米曲輪の発掘調査が進行中!
2024年度、小田原城跡御用米曲輪での発掘調査が再び始まった。これは、小田原城跡の史跡整備を進めるための重要なステップとなっている。
概要
小田原城跡御用米曲輪では、2010年度から2015年度までに発掘調査が行われ、その結果南西側から戦国期の居館跡が発見された。2022年度には戦国期遺構の整備を検討する部会が設置され、以後、議論を重ねている。
2023年度に再開された発掘調査で、約11mの間に4回もクランクする石組水路が発見され、戦国期遺構が複雑かつ広い範囲にわたっていることが確認された。今年度も引き続き、居館の中心部分を確認することを目的としている。
発掘対象
- 調査面積:約450㎡(2023年度:約480㎡)
- 調査期間:2024年6月10日から2025年2月中旬まで(予定)
御用米曲輪の既整備面積の割合
約16%(既整備面積約2,900㎡/全体面積約18,000㎡)
御用米曲輪発掘調査の背景
2010年度から2015年度までの発掘調査では、戦国時代の建物跡や庭園跡など、城主級の居館の一部が発見された。特筆すべきは池(150㎡)や切石敷き庭園で、池の護岸には五輪塔などの石塔に使われる石が加工されて使用されている。庭園には「風祭石」や「鎌倉石」などがモザイク模様に並べられている点が特徴だ。これは全国的にも例が少なく、小田原北条氏の文化・技術を考える上で大変重要な発見だ。
今後の予定
- 令和5年度(2023年): 発掘調査等基礎調査
- 令和6年度(2024年): 基本設計・実施設計
- 令和7年度(2025年)以降: 整備工事(予定)
問い合わせ先
文化財課
電話: 0465-33-1718