【茅ヶ崎 ショップレポ】オフィスグリーンワン・ポレン-植物と空間造りのプロフェッショナル
幅広く活躍、造園の世界
茅ヶ崎南口の鉄砲通り沿いに、小さな気球がトレードマークのたくさんの植物に囲まれた建物があります。一見するとお花屋さんかと思ってしまいますが、実は湘南地区を中心に造園を営む(有)オフィスグリーンワン・ポレンという造園会社さんです。
創業57年、取締役の青木さんは鎌倉から茅ヶ崎に拠点を移し、茅ヶ崎で有名な「8HOTEL 」の空間デザインを手掛けました。
造園のカテゴリーは幅広く、庭はもちろん、公道の街路樹、新築物件の装飾など、活躍の場面はさまざまです。法律上、建物には植物を植えるスペースが必ず必要で、高さと本数が決まっているのだそう。しかし、ただ見栄えが良いからという理由で植えてもその土地の環境が合わなければすぐ枯れてしまいます。そこで、造園屋さんの出番です。
街は木々でデザインされている
茅ヶ崎は海の近くであることからハワイや南国のイメージを望む方が多いです。南国といえばヤシの木、特に南側の建物にはたくさん見かけます。実はヤシの木にもたくさんの種類があって茅ヶ崎の気候などを加味して選んでいます。
ラチエン通りに向かうと立派な松の街路樹が目立ちます。元々別荘地だった所には当時高級感をイメージさせる松の木が多く植えられており、潮風に強く茅ヶ崎と相性がいい植物なのだそうです。
建物そのものよりも実際に街のイメージを決定づけるのは植物と空間デザインかもしれません。青木さんは「造園そのものは利益を生むものではないけれど、造園によって商品に価値をつけることができる」と言います。
ちなみに海側の新築マンションは差別化を図るためデザインを重視。湘南ブランドを生かした、より素敵な物件を購入したいと望む方が多く競争が激しくなっています。
キーワードを元にお客様の夢を叶えるやりがい
作庭をお願いしても素人には何が何だかわからないことだらけ。だから青木さんは、お客さんからのご依頼にはひたすら「キーワード」をお聞きするのだそうです。
こちらのお庭は50〜100cm程度の狭小スペースを茶庭にしたいという茶道家さんからのご依頼。とても作る余裕などなさそうなのに、茶庭の機能を忠実に再現しています。
窓からさりげなく小さな一輪挿しが見える演出、腰掛けやつくばい(手を清める所)、飛び石までしっかり作られています。
もう一つは、大谷石を使用した園庭。以前は壁として使われていた大谷石ですが、耐久性の関係で廃棄が増えているのだそう。しかしその廃棄場から再び集められ、現在は素敵な庭の一部として生まれ変わっています。
最後にこちらはお客さんより「ドライガーデンのイメージにしたい」とご依頼のあった園庭。ドライガーデンというのはまるでメキシコのような、砂漠風のデザインをいいます。植物が成長した時、ちょうど通路の境目を覆うよう緻密に計算されています。
お客さんの希望を叶えるために、ゼロから創作する青木さん。壁や石、植物、イメージにピッタリの物を探しに、たくさんの業者さんとネットワークを築いているのも強みです。
茅ヶ崎と植物にまつわるエピソード
茅ヶ崎の気候の特性はなんと言っても塩害。南側は全てのエリア、北側は風の強い時潮風の影響を受けます。
街を歩いているとよくローズマリーを見かけます。ハーブ系は暑さ、寒さに強いので使われることが多いのですが、近年、気候の変動と共に植物につく虫が変わってきました。ローズマリーも、現在では「オーストリアンローズマリー」という、虫がつきにくい品種がオススメだそうです。
また、茅ヶ崎には落葉樹を見かけませんが、これは銀杏や紅葉が潮風に弱いため。そういう理由か、スペースか予算の問題か定かではありませんが、鉄砲通りや雄三通りには街路樹がありません。青木さんは沖縄で有名な「デイゴの木なんかあったら雰囲気出るのになぁ」と、プロならではの目線で呟いていました。
ガーデニングから造園まで植物にまつわる幅広い相談に乗ってくれる
庭の木を移動したい、庭に木を植えたい、こんな相談にも気軽に応えてくれます。ご依頼は主にホームページから承っているのですが、カテゴリーの幅広さからなかなか説明が難しく、伝えられないこともたくさんあるのだとか。
湘南地区だけでなく時には都内のご依頼にもお応えしており、担当エリアも幅広いです。
まるで植物博士のような青木さん。植物にまつわる様々なお悩みでお困りの方はぜひお気軽に可愛い気球が目印のオフィスグリーンワン・ポレンに立ち寄ってみてください。
店舗紹介
【(有)オフィスグリーンワン・ポレン】
◼️住所:〒253-0054 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南1丁目1−20
◼️電話番号:0467-82-8587
◼️営業時間:11:00~16:30
◼️定休日:日曜・月曜
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