【選挙結果発表】茅ヶ崎市長選挙 2022年まとめ
湘南エリアの代表格の一つ「茅ヶ崎市」の市長選挙
任期満了に伴う茅ヶ崎市長選挙が、2022年10月30日(日)に行われます。
今回の選挙は、第21代目となる茅ヶ崎市長を決めるもの。市長の任期は、2026年までの4年です。
茅ヶ崎市は、2021年度の住民基本台帳に基づく人口移動報告で、転入超過が全国19位(2,214人)となっています。海が近くて自然に囲まれた土地でありながら、都内へのアクセスも便利ということで今大変人気があるエリアです。
市内には新しい大型マンションが次々と建設され、土地の価格上昇が止まらない、まさに「湘南移住バブル」の状態がここ数年続いています。
元々は古い街で高齢者が多く、今後は高齢化が進むとされてきました。しかしながら、コロナ禍の湘南移住により若い世帯が増え、これまでとは少しずつ状況が変化しています。
今、まさに茅ヶ崎市は新たな局面を迎えており、今回の市長選挙は大変重要な意味を持っています。
前回2018年の選挙では
前回2018年11月18日に行われた市長選挙は、前市長服部信明氏の死去に伴うものでした。
候補者は、いずれも無所属の佐藤光氏(49歳)、鈴木たけし氏(63歳)、桂秀光氏(62歳)の3名。
結果、佐藤光氏が53,586票を獲得し初当選しました。次点の鈴木たけし氏は、20,547票。また、投票率は40.86%と過去最低の数値となりました。
参照元:選挙結果調 茅ヶ崎市ホームページ
今後のスケジュールは?
告示日:2022年10月23日(日)
投票日:2022年10月30日(日)7:00~8:00
期日前投票:2022年10月24日(月)~2022年10月29日(土)
期日前投票対象者は仕事、旅行、レジャー、冠婚葬祭、出産予定、病気、負傷、手術、天災、悪天候などで選挙期日(投票日)に投票所に行けないと見込まれる方(ただし、選挙時登録により登録された人であっても、期日前投票時点で満18歳に達していない方は、不在者投票となります。)
期日前投票所
・市役所本庁舎1階市民ふれあいプラザ(時間 8:30~20:00まで)
・小和田公民館講義室(時間 9:00~19:00まで)
・香川公民館講義室( 時間 9:00~19:00まで)
・ハマミーナまなびプラザ2階会議室( 時間 9:00~19:00まで)
・ラスカ茅ヶ崎6階ホール(時間 10:00~20:00まで)
今回の選挙で選挙権を持つのは...
・満18歳以上(平成16年(西暦2004年)10月31日以前に生まれた日本国民)
・令和4年7月22日以前から引き続き茅ヶ崎市に住所登録されていて、選挙人名簿に登録がされている(3か月要件)
※選挙権の詳細は、こちらをご確認ください。
子どもたちにも「選挙」について考える機会を
今回の市長選挙のタイミングで、「ちがさきこども選挙」という企画が進められています。実行委員会は、市内の有志団体。
「選挙権のない小学生から17歳のこどもたちが、街のことを考えるきっかけになるよう主権者教育を目的とした疑似選挙」とのこと。市内11箇所に「こども選挙投票所」を設置し、投票用紙に記入して投票箱に投票するという体験が出来ます。
子どもたちの目には、今の茅ヶ崎市がどのように映り、候補者たちの声はどう届くのでしょうか。
詳しい情報は、「ちがさきこども選挙」公式サイトをご確認ください。
今回の顔ぶれは?
茅ヶ崎市長選挙は、10月23日に告示され現職と新人の合わせて3人が立候補しました。候補者はいずれも無所属。※以下、届け出順。
藤 村 ゆ か り( 藤 村 優 佳 理 )
昭和45年7月9日生 満52歳、無所属、茅ヶ崎市議会議員、新人
藤村氏は、3つのビジョンとして「住む」「育てる」「にぎわう」を掲げています。住みやすいまちづくりのためにデジタル技術を活用し、市役所手続などをもっとスムーズに。雇用創出にもSNS・オンラインを活用するとしています。子育て世帯の環境整備を進めることで、お年寄りにも過ごしやすいまちにしていく取り組みを行い、市内イベントの収益化や観光促進による地域経済発展にも力を入れます。具体的な政策として、所得制限のない18歳までの医療費無償化、中学校給食の導入推進も挙げています。
藤村氏は、小学校のPTA会長を務めた経歴を持ち、市議会議員2期目。選挙活動においてもTwitterを活用するなど、若い世代にもアプローチする手法を用いていました。茅ヶ崎市初の女性市長誕生となるのでしょうか。
佐 藤 光
昭和44年6月5日生 満53歳、茅ヶ崎市長、現職
HP:http://www.hikaru-sato.com/
現職の佐藤氏が掲げるのは、シティプロモーション・シティーセールスの促進や市の魅力発信、地域経済の活性化。高齢者の住みよいまちづくりのための養護老人ホームの再整備。障がい者にやさしいまちづくりとして、プッシュ型の障がい福祉サービス情報発信などを挙げています。また、スポーツ支援も引き続き行うとし、総合体育館のエアコン設置やスポーツを通じた次世代育成などにも取り組むとしています。
佐藤氏は、以前河野太郎氏の秘書を務めていた経歴を持ち、今回の選挙でも選挙カーでは河野氏のメッセージを流し、応援演説にも河野氏が駆け付けました。平塚・茅ヶ崎を地元とする河野氏の支持が強固な地域のため、強い後ろ盾となっていることは間違いないようです。今回の選挙では、自民党と公明党が佐藤氏を推薦しています。
桂 秀 光
昭和31年7月24日生 満66歳、講師、新人
HP:https://go2senkyo.com/seijika/22385
桂氏は目玉政策として、「現在ほぼゼロの茅ヶ崎市長採決の行政不服審査住民勝率を50%に」を挙げています。また、70歳以上に市内公共交通機関乗り放題パスを格安提供、格安電力の自給自足、医療大学創設、家庭ゴミ有料化撤廃、ワクチン被害者救済、住民税、固定資産税の減税や健康保険料引き下げ、給食無償化・医療費無償化で子育て世帯を応援するとしています。その他、鉄道網の整備なども掲げています。
市長選挙5回目の挑戦となる桂氏は、現市政の問題点を具体的に挙げ、庶民目線で考えた取り組みを掲げています。
今回の市長選挙の候補者は、三者三様の経歴を持ち、異なったアプローチで市が抱える課題に取り組む姿勢を見せています。茅ヶ崎市民は、現職佐藤市長への4年をどう評価し次期へも期待するのか。はたまた、藤村氏、桂氏に新たに市政を託すのか。
10月30日の投開票に向け、候補者同士の熱い選挙戦が始まっています。
参照元:茅ヶ崎市長選挙 選挙公報
選挙結果
2022年10月30日(日)に開票が行われた茅ヶ崎市長選挙は、現職 佐 藤 光氏が42,831票を獲得し再選を果たしました。
開票結果は、佐藤 光氏が42,831票、 藤村 ゆかり氏22,569票、 桂 秀光氏4,429票。投票率は34.69%で、過去最低だった2018年の40.86%を6.17ポイント下回り過去最低を更新しました。
佐藤氏は、自民党・公明党の推薦を受け、次点の藤村氏に大差をつけて二度目の当選。「選ばれ続けるまち、茅ヶ崎を目指して」「次世代が健やかに育つまちをつくる」「地域経済の底力を活かしたにぎわいのあるまちをつくる」「高齢者が健康で住み続けられるまちづくり」「障がい者にやさしいまちをつくる」「新興感染症に強いまちをつくる」「地域の絆が強いまちをつくる」「スポーツに親しみ、熱狂するまちをつくる」「あらゆる災害に強い、しなやかなまちをつくる」という9つの施策の柱を掲げていました。
一期目に引き続き二期目への意欲を見せた佐藤氏へ、茅ヶ崎市民が期待を託す形になりました。
藤村氏は自身のTwitterで、悔しさをにじませつつ「選挙結果には悔いありません。」と投稿しています。NHK党の推薦を受けて市長選に5度目の挑戦をした桂氏は、具体的な政策を掲げるも投票数を伸ばすことができませんでした。
コロナ禍において湘南での生活が注目され移住者が増加している中、茅ヶ崎市の魅力を外へ発信するプロモーション力が今後更に必要となります。増える高齢者へのサポートの充実はもちろん、移住によって増える子育て世帯への支援も欠かせない課題です。
また、止まらない投票率の低下は、市民の市政への関心の低下を表しています。今後、さまざまな施策や政策を進めていく中で、市民からの協力が必要となってくることは間違いありません。早急な対策が求められるのではないでしょうか。
参照元:茅ヶ崎市長選挙 開票速報