【大磯 イベントレポ】Lay of Light by N Exhibition-母子で開催、CG+写真作品展
海面に差す日差しが明るい町、大磯にちなんだ「光」をテーマにしたアクリル作品展「Lay of Light by N Exhibition(レイ・オブ・ライト・バイエヌ・エキジビション)」が1月9日~1月27日まで開かれています。
作家は、展覧会やイベントの企画を行う野村和代(かずよ)さんと、息子の海蒼(みそら)さんによる親子アートユニット「by N(バイエヌ)」。
コンピューターグラフィックスと写真をアクリル板にプリントした作品は、インテリアにぴったり。
光を透明な板に取り込んだきらめく作品と、かわいいお店「ギャラリー&アトリエ umineco」をご紹介します。
*アイキャッチ画像:野村海蒼さんのCGアート作品「AQUAMARINE WASHROOM(アクアマリン・ウォッシュルーム)」(2022年)
海沿いの町の小さなギャラリー
大磯駅から線路沿いを西へ真っすぐ歩いた場所にある、ギャラリー&アトリエ uminecoさんの入り口です。店内にはアトリエもあり、絵画教室やワークショップなどを開催しています。
by N の展示コーナー。アクリル板に写真やCGアートを印刷したアクリル作品です。海沿いの町、大磯にぴったりの「光」をテーマにした作品が並んでいます。
「アクリルは額縁がないので、実際の風景に近い形で表現できるところが気に入っています。また、紙に印刷するよりも立体感や透明感が出るように思います。透明な板が光を取り込むので、時間帯によって表情が変わるんですよ」とアクリル作品の魅力を語るのは、アートユニットby Nの和代さん。
こちらは一番人気の作品「LITTLE RAINBOW(リトルレインボウ)」(2021年)。和代さんが鶴岡八幡宮で撮影した、春の源氏池です。柔らかい光と水面に映り込んだ木の影が印象的ですね。
「THE TWINCLE IN AFTER GLOW(ザ・トゥインクル・イン・アフターグロウ)」(2023年)は、和代さんが雨上がりの源氏池で撮影した作品。暗くなっていく中でも輝いている、蓮の葉の上の水滴がお気に入りだそう。
同じく和代さんが由比ヶ浜海岸で撮影した「MARINE BLUE(マリンブルー)」(2023年)。「写真を撮る時は、光がどのように見えるかをいつも大事にしています」。
技術の進化に連動する芸術、メディアアート
メディアアートは、VRやインターネットといったテクノロジーとともに進化していく新しい手法で表現されます。
「メディアアート」とは、コンピューターや電子機器といった新しいテクノロジーを利用するアートを総称する言葉として使われています。絵画や彫刻のような伝統的な媒体 (メディア) に対して、新しい媒体を用いた「ニューメディアアート」という位置づけです。ただし、現在進行形の芸術動向であり、厳密な定義が設定されているわけではありません。
デジタル作品は大量にコピーができますが、最近ではNFT(非代替性トークン)の技術を使って作品に持ち主を記録することができるようになり、資産として取引できるようになりました(by Nの作品はNFTを使用していません)。
参考:【3記事でわかるNFT】 NFTって何? デジタルアート市場が急拡大! | まとめブログ|NHKブログ
海蒼さんの作品「KAMAKURA COLORS(カマクラカラーズ)」(2022年)。コンピューターで作った3DCGアート作品です。
カナダのエレクトリックミュージック・アーティスト、アレックス・ビンセント氏とコラボしたミュージックビデオ「Dust - Shiba @ Freedom Sunset Remix , Alex Vinsent , Shiba @ Freedom Sunset」(YouTubeで公開中)に使用したアニメーションからのワンシーンだそう。
海蒼さんの、CGによるアニメーション作品「SPECTRUM SHAPE(スペクトラム・シェイプ)」(2023年)。自身の名前に蒼が入っているため、青い色を意識した作品が多いそうです。展示されている作品は全部購入できるので、インテリアとして窓辺など光が入る場所に飾るのも素敵ですね!
曾祖父は洋画家~芸術一家の親子ユニット by N
本個展の作家 by Nのお二人。野村海蒼さん(写真右)と和代さん(写真左)の親子によるアートユニットです。
鎌倉出身の二人は、鎌倉を拠点に神奈川や東京を中心に2023 年 3 月から活動中。今回は和代さんの写真と、海蒼さんのCGアートを展示しています。
和代さんは武蔵野美術大学とエスモードジャポンでアート、デザイン、ファッションを学んだ後、アーティストのサポート、アートイベントの開催、映画上映などアートや音楽の仕事や近代建築の保全活動などで活動中。
祖父(海蒼さんの曾祖父)は日展の審査員や鎌倉市立御成中学校の美術の先生などを務めた、洋画家の野村光司(のむら こうじ)さんです。
息子の海蒼さんは2004年生まれの19才。バンタンゲームアカデミー高等部でコンピュータグラフィックスを学び、現在はHAL東京のCG 映像コースに在学しながらアーティストとして活動しています。
逗子アートフェスティバルでは映像作品が入選・上映され、「NITEMOVES Live at Kamakura by 鎌倉歴史文化交流館 × ASAL」ではVJ(ビデオジョッキー/ビジュアルジョッキー)を務めるなど幅広く活動中。芸術一家期待の3代目です!
by Nのこれまでの活動
奥のスペースにはアトリエと販売コーナーも
ギャラリー&アトリエuminecoの店主、鈴野麻衣(すずの・まい)さん。趣味はフルートだそうです。ギャラリー奥のスペースにはイラストレーター&グラフィックデザイナーである鈴野さんの作品を展示販売しています。
海沿いの町、大磯の小さなギャラリーumineco。まるで絵本の世界から飛び出したような空間でした。
光とテクノロジーのアート作品展「Lay of Light by N Exhibition」は1月27日まで開催しています。お近くの方はぜひ立ち寄ってみてください。
詳細
日付:2024年1月8日(月)~1月27日(土)
時間:
11:00 〜 17:00(月・水)
11:00 〜 18:00(土・日・祝)
※定休日 火木金
※1月21日(日) 10:00-18:00
※最終日 17:00 まで
★作家は土日祝に在廊予定
場所:ギャラリー&アトリエ umineco
主催:by N
問い合わせ先:0463-20-9722(ギャラリー&アトリエ umineco)
地図
郵便番号:〒255-0004
住所:神奈川県中郡大磯町東小磯311-15
電話番号:0463-20-9722
アクセス
JR大磯駅より徒歩約7分
駐車場無し