【茅ヶ崎 イベントレポ】茅ヶ崎サザン芸術花火2023 - サザンの名曲と花火の極上コラボ
10月21日、ちがさきサザンビーチで、「茅ヶ崎サザン芸術花火2023」が開催され、3.7万人の観客が、サザンオールスターズの名曲にのって夜空を彩る花火を楽しみました。この花火大会は、サザンオールスターズがデビュー40周年を迎えた2018年に、桑田佳祐さんの生まれ故郷であり、サザンオールスターズの聖地である茅ヶ崎市で初めて開催されたそうです。以来、コロナ禍を経て今年で4回目を迎えました。
今回は、このイベントに参加したレポートをご紹介します。
知る人ぞ知る人気イベント
今年初めて参加した私は、サザン好きの友人に誘ってもらいこのイベントを知りましたが、チケット申込みの段階から、その人気ぶりに圧倒されました。1次抽選、2次抽選は外れてしまったものの、直前の先着順の追加販売で何とかチケットを確保することができ、高まる気持ちを胸に、花火大会当日を迎えました。
花火の前にパブリックビューイング
この日は開演、つまり花火の打ち上げがスタートする3時間前から、桑田佳祐さんが監督を務めた映画「稲村ジェーン」の特別上映があるということで、私たちはこの時間を目指して茅ヶ崎駅に降り立ちました。
JR茅ヶ崎駅は、発車ベルのメロディーがサザンの曲であることは、地元の方々にとっておなじみかと思いますが、この日はより一層サザン色がパワーアップしていました。駅直結のショッピングセンター「ラスカ茅ヶ崎」は、施設内のBGMがサザンの曲になっており、また今年10月に開局した茅ヶ崎FMは、「サザンオールスターズ45thおめでとう」という広告を出していました。
駅から会場であるサザンビーチまでは、徒歩で約30分です。早くも多くの来場者の方が集まってきており、予想外の大混雑でした。
会場はズラリとパイプ椅子が並べられており、事前にチケットで指定されていた座席に座ります。砂浜に直接座る訳ではないので、待ち時間も比較的快適に過ごすことができました。
映画は、ビーチに設置された2つの大型スクリーンで上映されていました。ストーリーは詳しくわからなかくても、時折サザンの有名な曲が耳に入るので、徐々に花火への期待感が高まります。熱烈なファンの方々がスクリーン前でかぶりつきの鑑賞をしていたことも、印象的でした。
また、会場付近では屋台や出店もいくつかあり、地元名物の海鮮焼きなども楽しめます。
夕暮れのサザンビーチでスタンバイ
開演の1時間前、17:30を回ると、徐々に辺りも暗くなってきます。この日はお天気にも恵まれ、鮮やかな夕焼けと海がとても美しかったです。
そして18:00頃には、司会の政井マヤアナウンサーとお笑いコンビしろっぷが登場し、軽快なトークで会場を盛り上げてくれました。イベントの翌日には、毎年有志の方々がビーチを掃除しているという取り組みも紹介され、改めて様々な方の協力があってイベントが成り立っていることを実感しました。気づけば、この頃には会場もほぼ満席になっていました。
サザンの名曲と花火の極上コラボ
いよいよ、18:30の開演を迎え、大型スクリーンに映し出されたのは、メッセージを寄せてくれた桑田佳祐さんのスペシャルムービー。会場のボルテージも一気に高まります。
オープニングを飾ったのは、「ピースとハイライト」でした。メロディーやリズムに合わせて夜空に開く花火は圧巻です。30分の1秒単位で花火と音をシンクロさせる巧みな技術によって、曲の世界観が見事に表現されています。
中盤には、今年リリースされた「盆ギリ恋歌」が登場。この花火大会は、芸術花火と銘打ってるだけあり、花火の見せ方も特徴的です。通常の花火大会は、1つずつ花火が上がるものをじっくりと鑑賞するか、もしくは終盤に向けて花火が乱れ咲くので盛り上がりを感じるかのどちらかだと思います。しかし、この芸術花火では、夜空をキャンバスのように見立てて、花火が構成されているのです。リズムに合わせて一拍ごとに横並びにに打ち上がったり、クロスしたり、とにかく自由自在に花開きます。また、目の前に遮るものがなく視界が開けているため、通常の花火大会では恐らく少ないであろう、低い位置での花火演出も、見応えがありました。
「栞のテーマ」や「TSUNAMI」など往年のバラードでは、シンプルな演出が際立ち、洗練された花火を見ることができました。一つの花火が光の線を描き空を上り、そして大輪を咲かせる瞬間、さらに闇に飲み込まれていくまでの一部始終を、こんなにもじっくりと眺めたことはなかった気がします。花火師の方たちの渾身の花火が集結したかのような、力強さを感じました。
トリを飾ったのは、最新曲「Relay〜杜の詩」でした。視界いっぱいに広がる一尺玉の花火は圧巻でした。歌詞のメッセージ、目の前の鮮やかな花火、そしてすっかり冷たくなった夜の海風。様々な記憶がまるで映画のワンシーンのように、五感に刻まれました。
また来年も
この花火大会でもう一つ実感したこと、それがサザンファンの方の温かさです。地元を大切に45年間もの長い間走り続けてきたサザンオールスターズだからこそ、この空気感を生み出せるのだと感じました。この芸術花火大会が、この先もファンの方々とともに素敵な時間を育んでいってほしい、そう願った秋の夜でした。
イベント紹介
【茅ヶ崎サザン芸術花火2023】
■開催日:2023年10月21日(土)
■開催場所:サザンビーチちがさき
■料金:椅子指定席 7,800円(税込)
■時間:開場15:00/開演18:30
■主催:茅ヶ崎サザン芸術花火2023実行委員会
関連リンク
茅ヶ崎サザン芸術花火2023|公式サイト