【三浦 観光スポットレポ】油壺湾周辺散策-三浦一族の歴史と自然を感じる
今回は、三浦半島「きままに散歩」(三崎口駅)にも掲載されている油壺湾周辺を散策してきましたのでご紹介したいと思います。
以前、湘南人でも紹介した油壺温泉(【三浦 宿泊レポ】ホテル京急油壺観潮荘 - 小網代湾を眺めながら油壺温泉に浸る)に程近いところに油壺湾はあります。
三浦一族終焉の地
油壺の由来について
油壺湾
油壺の名のいわれは、永正十三年(一五一六年) 新井城(今の油壺一帯)を最後の居城として立て篭った三浦一族が北条早雲の大軍を相手に、三年間にわたって奮戦しましたが空しくついに全滅し、一族の将三浦道寸義同をはじめその子荒次郎義意は 自刃、他の将兵も討死、または油壺湾へ投身したと伝えられそのため湾一面が血汐で染まり、まるで油を流したような状態になったので後世「油壺」といわれるようになりました。
北条五代記には、三浦一族全滅の模様を次のように記しています。
「今も七月十一日には毎年新井の城に雲霧おおいて日の光りも定かならず、丑寅の方と未申の方より電かがやき出て両方光入乱れ風猛火を吹き上げ光のなかに異形異類の物有りて干戈をみたし、虚空に兵馬馳け散り乱れ天地をひびかし戦う有様おそろしきと言うばかり云々」出典:油壺湾内看板「油壺湾」(神奈川県三浦市)-2023年4月21日(金)撮影
想像を絶する惨状が繰り広げられた歴史をもつ油壺湾ですが、今やその面影はなく、ひっそりと深い緑の色を湛えた水面が見る人の心を落ち着かせます。ある種の祈りのようにも感じられます。
周辺の道は舗装されていて歩きやすく、湾を道なりに海方向に向かって進んでいくと、荒井浜に出ます。
相模湾を見渡せる風光明媚な海岸
油壺湾とは打って変わって、大海を臨む荒井浜ですが、行ったときは波は静かで潮が満ちてきているせいか浜もこぢんまりとしていてプライベートビーチのような雰囲気でした。
周辺には数軒海の家や公衆トイレもあり、夏の賑わいを思わせます。
毎年5月の最終日曜日に三浦一族を偲び「道寸祭り(供養祭、笠懸)」が開催されているそうで、ぜひ足を運んでみていかがでしょうか。
潮位や崖崩れの状況にもよりますが、写真奥の海岸線沿いを歩いていけば胴網海岸まで抜け、「三浦道寸の供養塔」へも足を伸ばすことができます(私が訪問した際は満潮だったので引き返しました)。
これから夏の海水浴シーズンに向けて、この辺りも賑わってくることと思います。
その際は、訪ねる場所の歴史にも少し気にかけて散策してみることをオススメしたいです。
また違った景色が見えてくるかもしれないですよ。
地図
【油壺湾】
■住所:神奈川県三浦市三崎町小網代
【荒井浜】
■住所:神奈川県三浦市三崎町小網代
関連リンク
三浦半島「きままに散歩」(三崎口駅)Bコース油壺 ~三浦一族終焉の地と磯浜巡り~ について|三浦市HP