【大磯 観光スポットレポ】旧島崎藤村邸 - 間宮祥太朗さん主演映画『破戒』 の作者・島崎藤村が晩年過ごした邸宅

島崎藤村が晩年過ごした家が見学出来ます
2022年7月8日、全国ロードショーで公開される『破戒』をご存知でしょうか。
主演を俳優・間宮祥太朗さんが演じ、石井杏奈さんや矢本悠馬さんなどの若手実力派が出演されるほか、竹中直人さんら大御所俳優が脇を固めている明治後期が舞台の映画です。『破戒』が映画化されるのは実に60年振りとのこと!
その『破戒』を書き上げたのが、文豪・島崎藤村。晩年は大磯に住んでおり、現在でもそのお宅が大切に保管されながら無料で一般公開されています。
今回はそのお宅【旧島崎藤村邸】と、【島崎藤村】についてご紹介いたします。
島崎藤村(しまざき とうそん)とは?
生没年:明治5年2月17日 〜 昭和18年8月22日
詩人、小説家。父は木曽馬籠宿本陣・庄屋。明治学院卒。在学中に洗礼を受け文学への関心を強め、明治26(1893)年北村透谷らと雑誌『文学界』を創刊。『若菜集』(1897)、『一葉舟』(1898)、『夏草』(1898)、『落梅集』(1901)を刊行し、新体詩人として名声を博した。後、小説に転じ、『破戒』(1906)によって自然主義文学の代表的作家となり、『新生』(1918~19)、『夜明け前』(1929~35)などを発表した。
大磯で有名なお祭り「左義長(さぎちょう)」を昭和16年1月14日に見にきた際、温暖な大磯の地をとても気に入り、その年の春、この家に住むようになりました。71歳で永眠するまでの2年ほど、この大磯の地で過ごしていました。
家は木造で島崎藤村が当時住んでいた家そのものですので、大変歴史のある建物になっています。
見学は家の中に上がることが出来ないものの、ドアが開放されて部屋の中が見えるようになっています。また、中の案内係りの方説明してくださる他、気になることがあれば質問すると答えてくださいます。
上記写真は、書斎として使われていたお部屋。このお部屋から作品が生み出されていたんですね。
お庭もしっかりお手入れされています。藤村もこのお庭を見て、執筆活動に勤しんでいたのでしょうか。
「東方の門」執筆中の昭和18年8月21日、ひどい頭痛に襲われた藤村は倒れかけながらも、しばらくすると気分が良くなったので、庭に目をやりながら奥様に「涼しい風だね」と、2度伝えた後、昏睡状態に陥り、意識は戻ることなく翌日22日に永眠されたそうです。
藤村がいた頃には無かったもので現在だから見られるものとして、最期に奥様にかけたお言葉・・・「涼しい風だね」のキューブ型オブジェと、小説「東方の門」序章の文章をペーパーで切り抜いたアートが庭や家の中に飾られているので、そちらにも注目してみてくださいね。
そして、藤村の家を出て向かい側には小さな公園があります。
草木が豊かに茂っているほか、ベンチがあるのでここで少し休憩することが出来ます。
藤村が感じた風を感じられるかも知れませんね。
2022年、間宮祥太朗さん主演映画『破戒』を生み出した島崎藤村について深く知ることができます。入場料無料ですので、大磯散策の際には、ぜひ足を運んでみてください!
施設紹介
■住所:〒255-0004 神奈川県中郡大磯町東小磯88-9
■営業時間:9:00〜16:00
■定休日:月曜日(祝日の場合は開場) 、年末年始(12月29日〜1月3日)
アクセス
JR大磯駅から徒歩約5分
関連リンク
旧島崎藤村邸 | 大磯町観光情報サイト
映画『破戒』公式HP
島崎藤村の名作を60年ぶりに映画化 間宮祥太朗主演『破戒』予告編 | YouTube