【茅ヶ崎 観光スポットレポ】史跡・天然記念物『旧相模川橋脚』 - 湘南の不思議スポット!関東大震災で出現した鎌倉時代の橋脚
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実際に地震で橋脚が出現した状態を忠実に再現
茅ヶ崎市の歴史スポットを調べていたところ、気になる場所を見付けました。
『旧相模川橋脚』
国の史跡・天然記念物に指定されている。
大正12(1923)年9月1日の関東大震災と翌年1月の余震によって、水田に橋杭が出現した全国的にもまれな遺跡。
当時の歴史学者沼田頼輔によって、鎌倉時代の建久9(1198)年に源頼朝の重臣稲毛重成が亡き妻の供養のために架けた橋の橋脚と考証されたもの。
参照元:史跡・天然記念物「旧相模川橋脚」-茅ヶ崎市
鎌倉時代と言えば、現在から800年以上も前。関東大震災当時で700年以上前のことです。
そんな大昔のものが、地震によって地中から現れたという何とも不思議な遺跡。
これは、一度見ておくべきと早速現地へ向かいました。
茅ヶ崎駅から2.4km程国道一号線を平塚方面へ行ったところ。
途中、こんな案内図が現れます。
筆者は、今まで何度となくこの道を通っていましたが全く気が付きませんでした。
小出川の手前に、立派な目印が建っていました。
場所はニトリ茅ヶ崎店さんのお向かいにありますが、知らない人も多いのでは??
こちらが、『旧相模川橋脚』跡。
ちなみに、橋脚自体は精巧な複製品とのことで、実物は腐朽が進まないように地下2m65㎝のところで保存されています。
しかしながら、実際に地震による液状化現象で橋脚が出現した状態を忠実に再現したものだそうです。
関東大震災では、茅ヶ崎辺りも大きな揺れがあったと聞いています。震災の混乱の中、このような橋脚跡が現れた際には、当時の周辺住民の方々も随分驚いたことと思います。
ここに、鎌倉時代に大きな橋が掛けられていて、それがまた関東大震災の影響で出現したと考えると何とも不思議な光景です。
当時の橋脚が何百年も残っているとなると、随分丈夫な造りだったことと推察されますね。
当然のことながら、こういった遺跡は全国でも非常に稀で、大正15(1926)年に国の史跡に指定。
平成13年から実施された保存整備に伴う調査では、橋脚についての詳細が確認された他、新たに橋脚の北側から関連する大きな土留め遺構も発見され、19年2月に追加指定を受けています。
また、地震によって生じた液状化現象の痕跡も確認された他、橋脚の出現状況は関東大震災の地震状況を残す遺産としても評価され、平成24年度、史跡指定に加え国の天然記念物としての指定されました。
こちらの橋が、源頼朝の重臣稲毛重成が掛けたということは、鎌倉幕府の歴史書「吾妻鑑」に記載があるということです。
また、今の相模川の位置から考えるとかなり違いがあるのが分かります。
川の形や位置も、気候や経年によって変化していくものなのでしょうか。
筆者は、不思議な遺跡である『旧相模川橋脚』を目の当たりにして、さまざまなことに思いを馳せました。
時代の流れや自然災害について、更には鎌倉時代から関東大震災の大正時代の人の生活についてなど・・・。
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で鎌倉時代や源頼朝について注目が集まっている今、改めて鎌倉時代の歴史を感じに『旧相模川橋脚』を見に行ってみてはいかがでしょうか。
施設紹介
【旧相模川橋脚】
■住所:神奈川県茅ヶ崎市下町屋1丁目3
■電話番号:0467821111
アクセス
JR茅ケ崎駅北口から平塚行きのバスで「今宿」バス停へ。バス停から徒歩5分